これまで私募ファンドについていくつか記事を書いてきました。私はJ-REITが投資初心者にとっては1番購入しやすく安定性も優れていると思っています。しかし、利回りや不動産の質に関して言うと必ずしもJ-REITの方が私募ファンドより勝っているとは限りません。多くの場合、スポンサーは質の悪い物件ほどJ-REITに売却する可能性が高く決算説明会資料を拝見すると「今期は置いておいて、今後に期待してね」といった含みを持たす資料作りを展開しているJ-REIT銘柄が沢山あります。残念ながら多くの私募ファンドは機関投資向けの投資商品で
あり、個人には情報すらほとんどもたらされることが有りません。

個人でも投資できる私募ファンドはクラウドファンディング

 この私募ファンドの分野で今非常に人気が有り、今後の成長性も高いと考えられるものがクラウドファンディングを利用した投資商品です。クラウドファンディングとは、不特定多数の人々(群衆:crowd)からインターネットを経由して資金調達(funding)を図ることをいう意味の造語です。ソーシャルレンディングとも呼ばれ、金融庁は、新規・成長企業へのリスクマネー供給促進を目的として、2014年に金融商品取引法等を改正し、クラウドファンディングの環境整備を実施しています。

お勧めクラウドファンドランキング

1.クラウドバンク

 クラウドバンクは日本クラウド証券㈱が運営する私募ファンドです。太陽光発電所や風力発電所の売電収入を分配するというインフラファンドが中心です。その他にも中小企業を支援することを目的としたローンファンドも有ります。上場インフラファンドは売電収入を元にした賃料を投資家に分配する投資商品ですが、クラウドバンクのインフラファンドは売電収入から必要経費等を差し引き分配します。余計な手順を挟まない分こちらの
方が解りやすいですね。
 クラウドバンクの運用する最近の新しいファンドはバイオマス発電ファンドです。バイオマス発電は、「バイオマス燃料」、木材・可燃ごみ・精製された廃油等の化石燃料以外の生物由来の再生可能資源を燃やして出る水蒸気やガスを使って、タービンを回すことで発電します。バイオマス発電ファンドはバイオマス発電事業を運営する企業に対して融資する投資商品です。

 クラウドバンクのポイント

 ・2016年の年平均運用利回りは6.78%
 ・インフラファンドの種類が豊富
 ・1万円からの少額投資が可能
 ・貸し倒れは1件も発生無し。

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2.オーナーズブック

 OwnersBook(オーナーズブック)は日本で初めての不動産特化型クラウドファンディングサービスです。こちらもソーシャルレンディングで投資家さんから集めた資金を「金銭の貸付」という形で融資希望者に資金を提供し利息収入を得るタイプの私募ファンド商品です。ただ、一番の特徴は1万円からの少額投資が可能というところです。まずは小さく始めてみたいという希望の投資家さんのニーズにも対応しています。
 それともう一つ私がお勧めする理由は運営会社のロードスターキャピタル㈱は自身でも不動産投資を行っており、ノウハウの錆付きを防止しているところに好感を持っています。自身で投資していると景気の流れにも敏感にりますし、トレンドや傾向などのノウハウが蓄積されることになります。これまでの経験+今の現在進行中の経験を得ることになるので偏った投資判断が減少することに繋がります。「今の現在進行中の経験」が無ければ自分の資産を預ける存在として不十分だと思っているからです。

 オーナーズブックのポイント
 ・全案件、1万円からの少額投資が可能。
 ・投資案件は全て不動産のプロが厳選した不動産担保付です。さらにLTVチェックによりデフォルトリスクを最小限にしています。
 ・運用利回り年5%~6%が中心。
 ・サービス開始より全ての案件で満額成立、かつ、貸し倒れは1件も発生無し。

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3. SBIソーシャルレンディング

 SBIグループも貸付型のクラウドファンディングを運用しています。それがSBIソーシャルレンディングです。2019年1月時点で融資残高は315億円で口座を開設している投資家さんの数は30,623人とSBIグループの圧倒的な信用力で人気を集めています。
 投資先は太陽光発電事業者のメガソーラー発電所建設資金の貸付けや不動産を担保にローン事業を営む事業者向けの貸付けといったものから、「日本で働くカンボジア人技能実習生」向けに、対象企業からの借換えに限定した貸付けなどユニークな商品もあります。ただ、信用力は高いものの利回りは相対的に低めの印象です。投資先への融資額が高いため投資家さんからの投資を随時募集しているため人気のため口座を開設したものの投資できないという事態が起こりづらいのでじっくり調べてから投資できることもメリットだと思います。また、住信SBIネット銀行からの入金なら振込手数料無料で資金移動ができるという点も見逃せません。

 SBIソーシャルレンディングのポイント
 ・1万円からの少額投資が可能。
 ・常時募集、随時募集の商品があり納得するまで検討することができる。
 ・運用利回りは約年5%~10%
 ・インターネット総合金融グループの、SBIグループによる事業運営



4. クラウドクレジット


 最後に紹介するクラウドクレジットもソーシャルレンディングで投資家さんから集めた資金を「金銭の貸付」という形で融資希望者に資金を提供し利息収入を得るタイプの私募ファンドですが、これまでご紹介したものと違い、①貸付けと資金の用途が不動産に限られない。②貸付先は海外。というところが大きな特徴です。ローンの国際分散投資が可能なのでご自身のポートフォリオに新たな商品を組み入れたい投資家さんにはぴったりの投資商品ではないかと思います。
 クラウドクレジットは高度経済成長のステージにある資金需要も旺盛な国を中心に資金を供給することにより高利回りの実現を目指しています。為替ヘッジ有りや無しといった為替にも配慮している商品も多く有ります。ただ、初心者にはちょと敷居が高そうな国々が多いので投資初心者の方にはお勧めしません。株や投資信託などの投資経験が有る方や株式や為替のように買ったり売ったりが面倒で金利でお金を増やしたい方にはご検討頂きたいと思います。

 クラウドクレジットのポイント
 ・1万円からの少額投資が可能。
 ・投資期間が最短約7ヶ月というような短期案件が豊富
 ・運用利回りは約年5%~14%
 ・投資家から集めた資金の投資先は発展途上国が中心

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.トラストレンディング

 Trust Lending(トラストレンディング)は、㈱トラストファイナンスが運営するソーシャルレンディングサービスを提供するサイトです。 ソーシャルレンディングとは、クラウドファンディングのうち、投資型(投資・株式・融資)に分類されるもので、インターネットを利用し投資家が特定の企業の金銭の貸金事業へ出資をおこない、その事業からの収益を投資家の出資比率に応じて分配するものです。
 匿名組合契約を利用して、投資家さんから集めた資金を「金銭の貸付」という形で融資希望者(法人)に提供しそこから得られる利息収入を投資家さんに分配するという仕組みです。つまりトラストレンディングはJ-REITで言うところのレンダーの立場になる訳です。融資を受ける法人から「配当金」よりも支払いが優先される「支払利息」という形で受取ることになるため安全性は高い思います。

 トラストレンディングのポイント
 ・運用利回り年6%~10%。
 ・運用期間3ヶ月~24ヶ月の収益毎月分配型。
 ・10万円からの少額投資。
 ・融資型のクラウドファンディング。

 トラストレンディングは従来より当記事で扱っていましたが、債権担保付ローンファンド(139号~146号及び155号~158号)、及び動産担保付ローンファンド(163号、165号~168号、170号~174号)の各募集ページにおいて、事実とは異なる表示があったということで、2018年12月7日に行政処分を受け 2018年12月14日から 2019年1月13日まで金融商品取引業の業務を停止していました。私個人としても口座を開設していたので心配していましたが改善対応策についても発表されこれから再出発して欲しいという願いもこめこのページで引き続き紹介させて頂きます。
 
 上記に紹介した私募ファンドすべてが口座開設・維持手数料が無料です。まずは口座開設をして頂き、じっくりご検討頂けたら良いと思います。クラウドクレジット等は定期的にセミナーやブログ等で情報を配信してくれているので利用してみては如何でしょうか。