星野リゾート・リート投資法人が2018年4月27日に運用資産の名称変更予定に関するお知らせを発表しています。

 対象になるのは星野リゾート・リート投資法人が所有する「旭川グランドホテル」。賃借人兼経営法人であり、星野リゾートグループに属する㈱旭川グランドホテルが、2018年4月28日より本ホテルの名称を「星野リゾートOMO7旭川」(ほしのりぞーと おもせぶん あさひかわ)に変更することとなったことから、運用資産の名称を変更することを決定したようです。

変更の背景

 星野リゾートグループは、 「星のや」、「星野リゾート リゾナーレ」及び「星野リゾート 界」に続く新ブランド「星野リゾート OMO」(ほしのりぞーと おも)を立ち上げ、2018年春から展開する予定です。リゾート地ではなく都市部を中心とした立地にて、観光を目的にビジネスホテルを利用する 顧客層へ向けて、新たな旅の提案をしていく都市観光ホテルブランドとして、全国各地での展開を予定しています。

星野リゾートグループが「星野リゾート OMO」を立ち上げた理由

 スポンサーである星野リゾートグループが新ブランドを立ち上げた理由としてスポンサーの開示資料では、都市観光市場において、一般的なビジネスホテルやシティホテルを利用する「観光目的」のお客様は増加傾向にありますが、都市部の多くのホテルは、ビジネス目的で滞在するお客様を意識しています。星野リゾートでは観光客がビジネスホテルに間借りしているような状況となっていることに着目し、「観光客の旅のテンションが下がっているのではないか」という仮説にたどり着きました。この仮説をもとに「観光客のことだけを考えた都市のホテルはどうあるべきか」を考え、徹底的に新しいホテルについて検討を続けてきたことが「星野リゾート OMO」ブランド誕生の背景です。 また、旅の質を上げるためには、泊まるだけのホテルでは物足りないのではないかという発想から「寝るだけでは終わらせない、旅のテンションを上げる都市観光ホテル」というコンセプトが生まれました。と発表しています。

 投資法人としても、地域色豊かな地方都市には都市観光に対する観光ニーズがあると考えているようで、旭川グランドホテルにおける星野リゾートグループの都市観光ブランド「星野リゾート OMO」へのリブランドは、 中長期的に本ホテルの競争力・収益力の維持向上に貢献すると考えているようです。

 観光庁の統計などを見ても、リゾートホテルよりもシティホテルやビジネスホテルの稼働率が上昇しているのはどこの都道府県をとっても顕著に表れています。そのような環境の中で他のシティホテルやビジネスホテルよりもブランドを強化し運用していくということは投資法人の物件の客室稼働率に対しても有効だと思います。