2018年12月14日にスターツプロシード投資法人の決算が発表されました。
当初の予想一口当たり分配金が4,340円のところ4,410円で着地しました。

礼金収受等収入等内部成長力が高い

 2018年10月期は、ポートフォリオの競争力向上のため、2018年5月25日に(C-81)プロシード市川妙典Ⅱを取得 (取得価格800百万円)しました。その結果、2018年10月期末現在における投資法人の保有資産は107物件、取得価格の合計は86,377百万円、総賃貸可能面積は194,801.85㎡となりました。
 資産運用会社(AM会社)は、プロパティマネジメント会社である関連会社でもあるスターツアメニティー㈱と緊密な連携をすることにより、賃料の引き上げや礼金収受等収入の増加を図り、引き続き建物維持管理コストの削減にも取り組みました。
 また、地域性、個別物件の特徴及び近隣競合の分析を踏まえた細かな募集条件設定及び募集店と協調した募集活動を行いました。また、継続的に空室の商品化を図ることによって、稼働率の安定化を目指しました。これらの施策によって、ポートフォリオ全体の稼働率は期中を通じて95.0%超の安定した水準で推移し、期中の平均稼働率は95.9%、期末稼働率は96.0%となりました。
 上記のような運用の結果、業績として、営業収益3,079百万円、営業利益1,338百万円、経常利益1,134百万円、当期純利益1,132百万円を計上となりました。


LTVは増加しているが安定的
20181222スターツプロシード投資法人LTV・DSCR推移

 2018年10月期は、2018年5月25日に返済期限の到来した長期借入金2,500百万円の返済に充当するために、長期借入金2,500百万円(変動金利、借入期間6年)の借入を行いました。これらの結果、期末における1年内返済予定の長期借入金は7,149百万円、長期借入金は38,897百万円、期末有利子負債残高は46,046百万円、LTVは50.7%となりました。推移的に見ると多少LTVは上がっていますが、レジデンス系J-REITではLTV50%程度での推移する傾向が強く心配する必要は無いと考えられます。1棟当たりの貢献利益は低くなりがちなアセットであるレジデンスの場合はレバレッジは高めに取らないと利回りが合わなくなるという点も挙げられます。また、レンダーからのアセット評価はレジデンスが圧倒的に高評価なため急な不況になったとしても投資法人が得るレンダーからの評価はあまり下がらないといった点が理由です。