2019年3月14日に伊藤忠アドバンス・ロジスティクス投資法人の決算が発表されました。
当初の予想一口当たり分配金が7,280円のところ1,729円で着地しました。
尚、利益超過分配金が273円含まれています。

上場後初の決算は好調
20190323伊藤忠アドバンス・ロジスティクス投資法人財務指標

 伊藤忠アドバンス・ロジスティクス投資法人2018年9月6日を払込期日として公募による新投資口の発行(356,143口)を実施し、2018年9月7日に㈱東京証券取引所不動産投資信託証券市場(J-REIT市場)に上場しました(銘柄コード3493)。当期末時点での発行済投資口の総口数は357,143口となっています

 伊藤忠アドバンス・ロジスティクス投資法人は、生活消費関連ビジネスに強みを持つ大手総合商社である伊藤忠商事㈱を中心とする伊藤忠グループと「拡張的協働関係」を構築し、物流不動産をはじめとした物流インフラを発展させることで豊かな社会づくりに寄与するとともに、投資法人の投資主価値の最大化及びJ-REIT市場の健全な発展に貢献することを目指すことを基本理念として、2018年9月7日、東京証券取引所不動産投資信託証券市場に上場しました。

 伊藤忠グループが有する「不動産・物流プラットフォーム」及び「商社・商流プラットフォーム」を
活用して 開発される物流不動産に重点投資を行い、長期安定的なポートフォリオ構築を目指しています。投資法人の2019年1月期末時点の保有資産は物件数7物件、取得価格合計53,840百万円となりました。保有資産については、伊藤忠グループと連携し、適切な管理運営のもと着実に運用を行った結果、2019年1月期末時点の保有資産全体の稼働率は100.0%と良好な稼働状況を維持しています。

 内部成長戦略は、伊藤忠商事とのリーシングマネジメント契約に基づき提供されるリーシングマネジメント業務を軸に、以下の二つのビジネスプラットフォームを最大限活用した商社ならではのリーシング戦略に基づき優良 テナントを確保することで、内部成長を図ります。

 ①不動産・物流プラットフォームの活用 伊藤忠商事による14年に及ぶ物流不動産開発の経験で培ったリーシングのノウハウと、伊藤忠グループにおける物流企業・荷主企業との取引顧客網や物流オペレーションの経験を活用して、収益の長期安定化を目指す。
 ②商社・商流プラットフォームの活用 伊藤忠商事は、約10万社に及ぶ取引顧客網、並びに約300社の伊藤忠グループ各社及びその取引顧客網を有効 に活用したリーシングを行います。また、テナント企業の経営や物流オペレーションにおける課題について、伊藤忠グループの扱う様々なソリューションを商社本来のビジネスとして提供することで解決する「御用聞き」機 能は、再契約や長期契約の動機付けとなるテナントとの粘着性を生み出し継続的な賃料収入に貢献する。


LTVコントロールの水準は早めに固めるべし

 伊藤忠アドバンス・ロジスティクス投資法人の財務戦略はは、保守的な財務運営を基本とし、成長性に配慮してLTVコントロールを行うとともに、効率的な キャッシュマネジメントにより投資主価値の向上を目指します。具体的には、借入期間の長期化、金利の固定化 及び返済期限の分散化を通じた財務基盤の安定化を図りつつ、資金調達余力の確保に配慮したLTVコントロールに努めるとしています。また、適切なキャッシュマネジメントによる継続的な利益超過分配を行うと述べています。

 財務の動きについては、2018年9月6日を払込期日とする公募増資により35,398百万円を調達し、2019年1月期末時点の出資総額は35,498百万円となりました。また、当期においては、資産の取得にあわせた資金の借入れを行ったため、2019年1月期末時点の有利子負債残高は、21,990百万円となりました。資金の借入れに際しては、複数の金融機関から年限の異なる借入れを組み合わせることで、調達先の多様化と返済期日の分散化を図りました。

 また、当該借入れのうち、長期借入金について金利スワップ契約締結による金利固定化を行ったことで支払金利の低減も図りました。この結果、2019年1月期末時点の平均借入残存年数4.6年、平均支払金利0.47%となり、財務基盤の安定化を実現しました。 なお、LTVは37.0%となりました。