2019年3月15日に三井不動産ロジスティクスパーク投資法人の決算が発表されました。
当初の予想一口当たり分配金が5,963円のところ6,105円で着地しました。
尚、利益超過分配金が322円含まれています。

資産規模の拡大が急務
20190328三井不動産ロジスティクスパーク投資法人  賃貸事業利益推移

 三井不動産ロジスティクスパーク投資法人は、三井不動産㈱と物流施設事業における戦略的パートナーシップを組み持続的な成長を果たすことで投資主価値の最大化を目指すことを基本方針とし、その 方針に基づき、2019年1月期において、2018年12月に「MFLPつくば」(準共有持分60%、取得価格5,268百万円)を取得しました。また、保有13物件(取得価格合計1,035億円)の運用を着実に行い、ポートフォリオ全体の2019年1月期末時点の稼働率は100.0%と良好な稼働状況を維持しています。
 上記運用の結果、当期の業績は営業収益3,280百万円、営業利益1,560百万円、経常利益1,520百万円、当期純利益1,519百万円となりました。

 まだ物件数が13棟ということでまだまだ物件数が欲しいといったところだと思います。伊藤忠アドバンス・ロジスティクス投資法人が新たに物流系J-REITに加わり更に競争が激化していくと思います。物流施設は相変わらずスポンサーからの取得に頼っている状況にあるのでスポンサーからすると他のオフィスビルやレジデンスを主力とする投資法人よりも相性が良いので今後の成長は大きく期待できると思います。ただ、オフィスビルやレジデンスが直面しているようにマーケット価格が上がり過ぎてしまう可能性の方が高いのでスポンサーが如何に安く供給できるかというところもポイントになると思います。難しいでしょうけどね。


LTVは驚異の26.8%

 2019年1月期においては、MFLPつくばの取得資金として、2018年12月に総額4,700百万円(短期借入
金1,700百万円、長期借入金3,000百万円)、借入金の返済資金として、2018年9月に700百万円(短期借入金)、2018年10月に700百万円(短期借入金)の借入れを行い、2019年1月期中にかかる借入金の一部及び減価償却等から生じる内部留保を原資として合計2,100百万円(短期借入金)の返済を行いました。その結果、2019年1月期末における有利子負債の残高は28,000百万円(短期借入金1,700百万円、長期借入金26,300百万円)、LTVは26.8%となりました。

 LTVが驚異的に低くフロンティア不動産投資法人を彷彿とさせるような低レバレッジ戦略を採っています。お陰でDSCRもかなり高く支払利息負担が小さくなっています。上記でも述べましたが今後は如何に資産規模を拡大していくかという点がポイントになってくると思うのでもう少しLTV比率を上げて物件を取得しても良いと思います。あえて今は買わず2020年以降不動産マーケットが下落していく可能性が高いところで大量に取得することを目論んでいるとするならばそれはそれで素晴らしい戦略だと思います。