日本プロロジスリート投資法人が2019年6月4日に公募増資と借入金を利用しホテル2棟を取得すると発表しました。

20190610日本プロロジスリート投資法人物流施設4棟を取得

【出典:日本プロロジスリート投資法人ぷれすプレスリリースより】

1.取得資産の概要

  ①取得資産:プロロジスパーク東松山
  ②取得価格:12,600百万円
  ③鑑定評価額:12,600百万円(2019年3月31日時点)
  ④売買契約締結日:2019年6月4日 
  ⑤引渡日:2019年6月6日
  ⑥取得先:赤城特定目的会社
  ⑦取得資金:新投資口払込による金額、借入金及び自己資金 
  ⑧支払方法:引渡時全額支払
  ⑨立地:「プロロジスパーク東松山」は、国道407号に面しており、関越自動車道「東松山IC」から約3km、圏央道「川島IC」から約8kmの地点に立地しています。関越自動車道や国道254号及び国道407号を利用して、都内から上信越方面へもアクセスしやすく、圏央道を利用して関東全域への配送にも適した立地です。圏央道「桶川北本IC」~「白岡菖蒲IC」が開通したことにより、 東北自動車道へのアクセスも向上し、広域配送の拠点として活用性の高い物流適地です。また、東武東上線の「東松山」駅から約1.5kmと近く、周辺には住宅地が広がっているため、入居企業の雇用確保の面からも有利な立地です。

  ①取得資産:プロロジスパーク京田辺
  ②取得価格:35,800百万円
  ③鑑定評価額:35,800百万円(2019年3月31日時点)
  ④売買契約締結日:2019年6月4日 
  ⑤引渡日:2019年6月6日
  ⑥取得先:伊吹特定目的会社
  ⑦取得資金:新投資口払込による金額、借入金及び自己資金 
  ⑧支払方法:引渡時全額支払
  ⑨立地:「プロロジスパーク京田辺」は、新名神高速道路「八幡京田辺 JCT・IC」および第二京阪道路「京田辺松井IC」より約300mに 立地し、東西および南北の物流の結節点に位置しています。 京都、大阪中心部へわずか30分で到達することが可能であり、大阪東部の枚方、交野、寝屋川地区と一体のマーケットとして、関西の主要消費地への迅速な配送にも利便性が高い立地です。広域には、京都縦貫自動車道を利用し日本海側へのアクセス、北陸自動車道を利用し北陸方面をカバーできます。2017年 4月に新名神高速道路「八幡京田辺JCT・IC」~「城陽JCT・IC」間が開通したことにより、京奈和自動車道路を利用して奈良方面へのアクセスも容易になりました。また、将来的な新名神高速道路の全線開通により、国内物流の大動脈である複数の幹線道路へのアクセスが一層改善し、中部以西の広域配送拠点としての機能も期待できる立地です。周辺には広範囲に住宅街が広がり、徒歩5分圏内の人口が非常 に多く、JR学研都市線(片町線)「松井山手」駅から徒歩10分と通勤利便性が高いことから、労働力の確保にも有利な立地です。

  ①取得資産:プロロジスパーク仙台泉2
  ②取得価格:9,250百万円
  ③鑑定評価額:9,250百万円(2019年3月31日時点)
  ④売買契約締結日:2019年6月4日 
  ⑤引渡日:2019年6月6日
  ⑥取得先:岩木特定目的会社
  ⑦取得資金:新投資口払込による金額、借入金及び自己資金 
  ⑧支払方法:引渡時全額支払
  ⑨立地:「プロロジスパーク仙台泉2」は、仙台中心部から約10㎞の仙台内陸部に立地しており、国道4号線により仙台市内の中心部、及び仙台港へのアクセスも可能になります。また、東北自 動車道「泉IC」から約3㎞に立地しているため、高速道路を利用することで、関東方面や東北北部エリアも配送拠点として考えることが可能です。また、所在する「泉パークタウン」内が、大規模産業系施設の集積エリアになっているため、周辺住民からのクレーム発生の懸念は少なく、物流運営上も良好な環境下にあるといえます。また、最寄駅からは徒歩圏外になりますが、路線バスが運行しているため、従業員の通勤の利便性は確保されています。

  ①取得資産:プロロジスパーク神戸4
  ②取得価格:5,000百万円
  ③鑑定評価額:5,000百万円(2019年3月31日時点)
  ④売買契約締結日:2019年6月4日 
  ⑤引渡日:2019年10月1日
  ⑥取得先:立山特定目的会社
  ⑦取得資金:新投資口払込による金額、借入金及び自己資金 
  ⑧支払方法:引渡時全額支払
  ⑨立地:「プロロジスパーク神戸4」は、神戸市内陸部に神戸市が開発する「神戸テクノ・ロジスティックパーク」内に位置しています。物件は山陽自動車道「神戸西IC」より900mと、交通アクセスに優れた地点にあり、2018年3月には新名神高速道路「川西IC」~「神戸JCT」間が開通して、京都・奈良・滋賀・中京方面などへのアクセスが大幅に向上しました。山陽自動車道を経て全国に広がる広域幹線網にも直結しており、西日本を広域にカバーすることができる戦略的な物流拠点です。また、神戸電鉄粟生線「木津駅」に隣接し、神戸中心部から約28分でアクセスできるなど、従業員にとっても交通の便が良い立地です。さらに、神戸市内陸部の丘陵地帯に位置しているので津波等の災害リスクがなく、地盤が強固なため、防災性に優れています。


2.公募による新投資口発行

(1) 募集投資口数:155,430口
(2) 払込金額:未定(発行価額)2019年6月11日(火)から2019年6月13日(木)までの間のいずれかの日に開催する役員会において決定する。なお、払込金額(発行価額)とは、投資法人が投資法人の投資口1口当たりの払込金として下記(6)②記載の引受人から受け取る金額である。
(3) 払込金額:未定(発行価額)の総額
(4) 発行価格:未定(募集価格)発行価格(募集価格)は、発行価格等決定日の㈱東京証券取引所における本投資口の普通取引の終値(当日に終値のない場合には、その日に先立つ直近日の終値)に0.90~1.00を乗じた価格を仮条件とし、当該仮条件により需要状況等を勘案した上で、発行価格等決定日に開催する役員会において決定する。
(5) 発行価格:未定(募集価格)の総額 
(6) 募集方法:国内及び海外における同時募集を行うが、その最終的な内訳は、需要状況等を勘案した上で、発行価格等決定日に決定される。
(7) 引受契約の内容:引受人は、下記(10)記載の払込期日に払込金額(発行価額)の総額を投資法人に払い込むものとし、募集における発行価格(募集価格)の総額と払込金額(発行価額)の総額との差額は、引受人の手取金とする。投資法人は、引受人に対して引受手数料を支払わない。
(8) 申込単位:1口以上1口単位
(9) 申込期間:発行価格等決定日の翌営業日から発行価格等決定日の2営業日後の(国内一般募集)日まで
(10) 払込期日:2019年6月18日(火)から2019年6月20日(木)までの間のいずれかの日。ただし、発行価格等決定日の5営業日後の日とする。
(11) 受渡期日:払込期日の翌営業日
(12) 払込金額(発行価額)、発行価格(募集価格):国内一般募集における発行投資口数及び海外募集における発行投資口数の最終的な内訳、その他公募による新投資口発行に必要な事項は、今後開催する役員会において決定する。
(13) 上記各号のうち国内一般募集に係る事項については、金融商品取引法による届出の効力発生を条件とする。


3.投資口売出し(オーバーアロットメントによる売出し)

(1) 売出人:SMBC日興証券㈱
(2) 売出投資口数:7,770口 上記売出投資口数は、国内一般募集に伴い、その需要状況等を勘案し、国内一般募集の事務主幹事会社であるSMBC日興証券㈱が行うオーバーアロットメントによる売出しの投資口数である。上記売出投資口数は、オーバーアロットメントによる売出しの上限口数を示したものであり、需要状況等により減少し、又はオーバーアロットメントによる売出しそのものが全く行われない場合がある。売出投資口数は、国内一般募集の需要状況等を勘案した上で、 発行価格等決定日に開催する役員会において決定する。
(3) 売出価格:未定 発行価格等決定日に開催する役員会において決定する。なお、売出価格は、国内一般募集の発行価格(募集価格)と同一とする。
(4) 売出価額の総額:未定
(5) 売出方法: 国内一般募集の需要状況等を勘案した上で、国内一般募集とは別に、 国内一般募集の事務主幹事会社であるSMBC日興証券㈱がプロロジス・プロパティ・ジャパン特定目的会社から7,770口を上限として借り入れる投資口の 日本国内における売出しを行う。
(6) 申込単位:1口以上1口単位
(7) 申込期間:国内一般募集における申込期間と同一とする。
(8) 受渡期日:国内一般募集における受渡期日と同一とする。
(9) 国内一般募集を中止した場合は、オーバーアロットメントによる売出しも中止する。
(10) 売出価格、その他オーバーアロットメントによる売出しに必要な事項は、今後開催する役員会において決定する。
(11)上記各号については、金融商品取引法による届出の効力発生を条件とする。

 新規物件を鑑定評価額で取得するなど日本プロロジスリート投資法人らしくないですね。一般的に運用ガイドラインなどで示されているとおり、鑑定評価額以下の価格で取得するので鑑定評価額で取得することは別に悪いことではないですが、取得先はどう考えてもスポンサーのSPCであることから個人的には鑑定評価額以下で取得すべきだと思います。これはスポンサーが日本の不動産市場に不安感を持っているのではないかと推察しています。スポンサーとしていつマーケットが崩れるか分からないから出来るだけ投資法人に高く売っておきたいという思惑があるのではないでしょうか。