2019年7月11日にGLP投資法人が、借入金の期限前返済の期限前返済を行うと発表ました。

1.期限前返済する借入れの内容

 ①借入先:㈱三井住友銀行、㈱三菱UFJ銀行、㈱みずほ銀行、㈱福岡銀行、㈱日本政策投資銀行
 ②返済前残高:17,300百万円
 ③返済額:17,300百万円
 ④返済予定日:2019年7月23日
 ⑤返済期日:2020年1月4日

 ①借入先:㈱三菱UFJ銀行、㈱みずほ銀行、シティバンク、エヌ・エイ東京支店、㈱福岡銀行、
㈱七十七銀行
 ②返済前残高:1,940百万円
 ③返済額:1,940百万円
 ④返済予定日:2019年7月23日
 ⑤返済期日:2019年9月2日
 ①借入先:㈱三井住友銀行
 ②返済前残高:480百万円
 ③返済額:480百万円
 ④返済予定日:2019年7月23日
 ⑤返済期日:2019年9月2日
 ①借入先:㈱三菱UFJ銀行
 ②返済前残高:320百万円
 ③返済額:320百万円
 ④返済予定日:2019年7月23日
 ⑤返済期日:2019年9月2日

 期限前返済等に際して発生する一時費用の金額として約52百万円が概算として見積もられています。一時費用の内容は金利スワップ解約清算金、ブレークファンディングコストとなっています。


2.借入金の概要

 ①借入先:㈱三井住友銀行、㈱三菱UFJ銀行、㈱みずほ銀行、㈱福岡銀行、㈱日本政策投資銀行、シティバンク、エヌ・エイ東京支店、㈱七十七銀行
 ②借入金額:17,300百万円
 ③利率:基準金利(全銀協3ヶ月日本円TIBOR)+0.19%
 ④借入日:2019年7月23日
 ⑤元本返済期日:2019年7月31日
 ①借入先:㈱三井住友銀行、㈱三菱UFJ銀行、㈱みずほ銀行、㈱福岡銀行、㈱日本政策投資銀行
 ②借入金額:12,040百万円
 ③利率:基準金利(全銀協3ヶ月日本円TIBOR)+0.325%
 ④借入日:2019年7月23日
 ⑤元本返済期日:2019年7月31日

 先日のコンフォリア・レジデンシャル投資法人の期限前弁済と違い、GLP投資法人は返済期限をまとめて先送りするという方法をとっています。GLP投資法人も毎期のキャッシュフローを安定化させるためのリファイナンスだと考えられます。

 ただ、注目すべき点は借入前と違い協調融資団の中に㈱日本政策投資銀行が新たに加わっているということ。㈱日本政策投資銀行は信頼性の高い投資法人でないと借りることはできないためGLP投資法人の安全性の高さを間接的に証明していると思います。また、プレスリリースについてシンジケート団ではなく協調融資団としている理由ですが、一般的に㈱日本政策投資銀行はシンジケート団には加わりません。他のローンと同じタイミングで貸し付けるという方法をとります。借りる側は一緒のように見えますが㈱日本政策投資銀行はシンジケートローンと区別し協調融資という言い方をします。

 シンジケートローンの場合、レンダーと資産運用会社との間にアレンジャーが入るため資産運用会社の顔が見えないというところが不安であるという点が根拠として挙げられます。

 GLP投資法人の今回の期限前弁済は借入金返済によるキャッシュフローを先送りすることで当面の資金繰りに余裕を持たせ、かつ㈱日本政策投資銀行からの融資によりバンクフォーメーションの強化も図ったということが言えます。