2019年7月17日にタカラレーベン不動産投資法人が運用中のTTS南青山ビルの譲渡を発表しました。

譲渡資産の概要
 
  ①譲渡資産:TTS南青山ビル
  ②譲渡価格:5,310百万円
  ③想定帳簿価額:4,140百万円(2019年2月末時点)
  ④売買契約締結日:2019年7月17日
  ⑤引渡日:2019年8月30日、2019年9月2日
  ⑥売却先:非開示
  ⑦支払方法:引渡時全額支払
  ⑧譲渡理由:2019年2月期の決算説明会資料において運用戦略の1つとしてポートフォリオの質の向上
を掲げています。当該運用戦略に基づき、投資法人は、2019年3月28日付でTA湘南鵠沼海岸を、同年6月28日付でドーミーイン盛岡を新規取得しております。取得したTA湘南鵠沼海岸及びドーミーイン盛岡は、いずれも築年数が浅く、相対的に利回りが高い物件であることから、投資法人のポートフォリオにおいて相対的に築年数の経過した譲渡予定資産の譲渡と併せて、戦略的な資産の入替として、譲渡は、ポートフォリオ全体の若返り及び利回りの向上に寄与すると考えています。さらに、譲渡予定資産の譲渡先から、上記譲渡予定価格での購入の申出があったことを踏まえ、譲渡予定資産を中長期的に運用することと譲渡することを比較検討した結果、投資法人の運用戦略と合致する譲渡を実施することが投資法人の投資主価値の最大化に資すると判断し譲渡を決定。

 譲渡は期をまたぎ2回行われ、譲渡益は、2期にわたって譲渡益を分配し、分配金水準の向上及び安定化を目指すものです。また、譲渡に伴う売却代金については、将来の物件の取得資金及び既存借入の返済資金に充当することとしています。

20190727タカラレーベン不動産投資法人TTS南青山ビル

 さくら総合リート投資法人でもあったことですが、上場後直ぐに売却をするというのはどういう判断なのか正直頭を傾げるしかないです。物件の入替えが大事であることや珍年数が浅い物件が競争上有利であることはよく分かります。しかし、タカラレーベン不動産投資法人は2019年8月で3回目の決算を迎える後発の投資法人です。上場日は2018年7月27日と約1年しか経過していないんですよね。つまり上場時に何故築年数の浅い新築物件を取得しておかなかったなのか?ということです。1年で物件入替え戦略を実行するというのはすなわち、「先について全然見通しが立ってません」と言っているようなものではないかと感じます。

 都心の南青山の物件を売ってまで、湘南、盛岡の物件が釣り合うと思えません。TTS南青山ビルは築年数は約35年とまあまあ古い物件です。ですが東京都港区のオフィスビルであり、競争力とテナント退去時のリーシングがしやすいというメリットもあり取得したものと考えられます。

 レジデンスであるドーミーイン盛岡ともかく神奈川県藤沢市の商業施設は想定利回りこそ高いものの出口戦略やメインテナントの退去時のリーシングは難易度が高いと思います。TA湘南鵠沼海岸は売主では問題児で単体では売れないため新築のドーミーイン盛岡を付けて抱き合わせ売却(バルク)を図ったのではないかと推察します。今回のMVPはタカラレーベン不動産投資法人に物件を売りつけた売主だと思います。