2019年8月1日に産業ファンド投資法人が運用中のIIF厚木ロジスティクスセンターを売却したと発表しました。2回に分けての売却でこれで完全に売却したことになります。
20190811産業ファンド投資法人IIF厚木ロジスティクスセンター
【引用元:産業ファンド投資法人決算説明資料より】

譲渡資産の概要

  ①譲渡資産:IIF厚木ロジスティクスセンター(準共有持分50%)
  ②譲渡価格:1,280百万円(全体で2,560百万円の譲渡で1,280百万円は2019年3月29日に譲渡済みです。)
  ③想定帳簿価額:2,160百万円(2018年1月31日時点)
  ④売買契約締結日:2019年3月13日
  ⑤引渡日:2019年8月1日
  ⑥売却先:非開示
  ⑦支払方法:引渡時全額支払
  ⑧譲渡理由:投資法人は、現在の活況な不動産売買マーケットを物件譲渡の好機と捉え、多額の含み益を有し、ポートフォリオ平均を下回る償却後利回りの譲渡資産の譲渡を決定しました。譲渡予定資産の償却後NOI利回り(2019年1月末時点)は2.1%と、ポートフォリオ平均の償却後NOI利回り4.8%(2019年1月末時点)を大きく下回ります。現在の賃料水準も市場賃料と同等であることから、大幅な収益性改善が見込めないと判断し、譲渡により、ポートフォリオの収益性改善を図る予定。
 また、譲渡においては、2019年3月29日及び2019年8月1日と譲渡日を2期にまたがる形で分けることで、投資主の皆様に2期にわたり譲渡益を還元する予定としています。更に、収益向上施策として、2019年7月期(第24期)において計上する予定の譲渡益の一部を活用し、将来の金利コスト削減を企図した既存借入れの期限前返済を行い、同時に長期固定の借入れによる借換えを行う予定です。
 尚、今回の譲渡により得られる資金は、将来の物件取得等、投資主価値の向上にむけた各種施策に活用していくとしています。

 最近は期をまたいでの物件売却が増えていますが、これは買い主側の資金調達に配慮したものです。物件の売却額が投資法人の帳簿価額を上回る金額で売却できるからこそできる技です。帳簿価額よりも低い価格で売却を決定してしまうと期をまたいでの売却の場合は減損会計により物件の減損損失を計上し帳簿価額を売却価格まで引き下げることになるため損益計算書に与えるインパクトが大きくなってしまうためこの手の判断は行わないと思われます。

 産業ファンド投資法人の良いところは将来の修繕工事や物件取得に充てるため売却益を貯め込むだけでなく譲渡益を還元する予定としているところです。投資家さんにとっては分配金がとのくらい上昇するかが重要で「将来」が明言されていない以上は納得しているのは資産運用会社くらいです。
 物件の売却益を分配金で還元するということはこれからの投資家さんではなく既存の投資家さんに対するアピールの方が大きいと思うのでこの点については評価しています。