2019年8月7日に日本リテールファンド投資法人が愛知県名古屋市のなるぱーくの譲渡が2019年8月9日に宮城県仙台市のイオン仙台中山の譲渡が完了したと発表しました。

2019年8月7日譲渡資産の概要
20190813なるぱーく
  ①譲渡資産:なるぱーく
  ②譲渡価格:6,115百万円
  ③想定帳簿価額:7,143百万円(2019年8月31日想定)
  ④売買契約締結日:2019年5月10日
  ⑤引渡日:2019年8月7日
  ⑥売却先:非開示
  ⑦支払方法:引渡時全額支払
  ⑧譲渡理由:投資法人が保有するロードサイド型のサブ資産を資産入替戦略の一環で譲渡でロードサイド型の資産として、ポートフォリオ定義上「サブ」に区分し、入替対象資産として位置付けていました。物件の償却後NOI利回りは1.4%とポートフォリオの中でも最低水準で、かつ含み損率は▲26%とポートフォリオ最大となっており、経済的な余力も有していない状況であった。今般、なるぱーくの売上及び稼働状況が安定しており且つ不動産売買マーケットが好調なタイミングで譲渡を行うことが最も譲渡損を極小化できると判断し譲渡を決定。


2019年8月9日譲渡資産の概要
20190813イオン仙台中山
  ①譲渡資産:イオン仙台中山
  ②譲渡価格:9,920百万円
  ③想定帳簿価額:8,505百万円(2019年8月31日想定)
  ④売買契約締結日:2019年4月19日
  ⑤引渡日:2019年8月9日
  ⑥売却先:非開示
  ⑦支払方法:引渡時全額支払
  ⑧譲渡理由:コア比率向上の手段として、サブからコアへの資産入替戦略をより強力に推進しています。イオン仙台中山は、郊外部に立地するGMSタイプの資産として、ポートフォリオ定義上「サブ」に区分し、入替対象資産として位置付けていました。総合的に勘案した結果、帳簿価額及び鑑定評価額を上回る水準で物件を譲渡し、譲渡により得られた資金を活用してコア資産の取得に努めることが、最も投資主価値向上に資するものと判断し譲渡を決定。

 日本リテールファンド投資法人はポートフォリオの区分について、「コア」と「準コア」と「サブ」で管理をしており、「コア」は「プライム、ターミナル駅前、住宅地駅前」に分類されるタイプの資産をいい、「準コア」は「郊外モール、バリューアッド」に分類されるタイプの資産をいい、「サブ」は「GMS/ロードサイド、 投資採算性の低い資産」に分類されるタイプの資産をいいます。
 
 未だに含み損を抱え続けていた「なるぱーく」を処分するために「イオン仙台中山」と「大阪心斎橋8953ビル(2019年8月30日売却予定)を売却するという作戦です。高値で買ってしまったことは資産運用会社の責任でもありますが、2019年8月時点の不動産マーケットの状態でも含み損を抱えていて今後も鑑定評価額が上昇し続けることに賭けることはリスキーですから、今後は減価償却費で帳簿価額をひたすら減少させることしか打つ手がないため2019年中に売却するという判断は妥当だと思います。なるぱーくの譲渡とイオン仙台中山の譲渡はそれぞれ分離独立した譲渡理由が挙げられていますが、イオン仙台中山はなるぱーくのために譲渡が決定されたと考えて良いと思います。競合としてイオンリート投資法人がいる今、イオンの商業施設を持っている理由も特に無いですからね。

 また、なるぱーくの売却損が約1,028百万円が発生する予想ですが、イオン仙台中山の売却益が約1,414百万円、大阪心斎橋8953ビルの売却益が約2,861百万円が想定されているため売却損は相殺される見通しです。