2019年8月14日に日本プライムリアルティ投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり7,350円のところ7,380円で着地しました。

物件入替を実施し405百万円の譲渡益が発生
20190820日本プライムリアルティ投資法人NOI推移

 日本プライムリアルティ投資法人は主にポートフォリオ・クオリティの向上及び収益の安定成長を目指し、地域分散、用途分散によるバランスに留意しつつ、東京エリアに所在するオフィスを中心に、商業施設及び地方オフィスについても投資検討を進めています。
 2019年6月期においては、2019年3月に品川キャナルビル(追加取得)(取得価格1.7億円)を取得したことに加え、2019年6月に東京建物京橋ビル(譲渡価格58億円)を譲渡し、KY麹町ビル(取得価格57.5億円)及びFUNDES上野(取得価格38億円)を取得した結果、2019年6月末時点における保有資産残高は63物件、4,395億円(取得価格ベース)、総賃貸可能面積は480,277㎡、テナント数は757となっています。

 運用面はポートフォリオ全体の収益及び稼働率の向上を目指し、プロパティ・マネジメント会社及び仲介会社と緊密な連携を図り、戦略的なリーシング活動による新規テナントの誘致及び既存テナントの更なる満足度向上に努めました。その結果、前期に引き続き高稼働を維持し、期末稼働率は98.6%となりました。投資法人のブランドコンセプト「A/3S(Amenity/Service,  Safety,  Save  Energy)」に基づき、「働く人が満足する空間の創造」を目指し、テナントニーズを踏まえたバリューアップ工事を計画的に実施しています。また、省エネルギー対策への取組みとしては、効果の期待できる空調改修工事や照明器具のLED化工事を複数のビルで実施しました。
 これらの運用の結果、2019年6月期の業績は、営業収益16,101百万円、経常利益7,216百万円、当期純利益7,216百万円となりました。

 また、環境への取組みとして、環境認証の取得を継続的に進めています。2019年6月期末時点において、「DBJ  Green Building認証」については、3件の新規取得を含む計16物件で認証を取得し、「CASBEE不動産評価認証」については、4件の新規取得を含む計5物件で認証を取得しています。これらの認証取得に加えて環境への取組みが評価された結果、「GRESB評価(2018年調査)」では、5年連続で最高位の「Green  Star」の評価を取得しており、総合スコアでの相対評価による「GRESBレーティング」においても、上位評価である「4スター」の評価を3年連続で獲得しています。


格付けはどの評価機関とも変更無く安定的

 財務面については良好な資金調達環境と低金利を背景に、財務基盤を更に強固なものとするため、調達期間の長期化及び返済期限の分散を一層重視した調達に取り組んでいます。2019年6月期中に返済期限が到来した有利子負債の借換え資金(71億円)及び物件取得資金(40億円)として111億円の調達(短期借入金を除く)を行い、返済した有利子負債の平均調達期間7.4年、平均調達金利1.67%に対し、新規有利子負債の平均調達期間は9.4年、平均調達金利は0.56%となりました。
 2019年6月期末の借入金残高は1,595億円、投資法人債残高は255億円、有利子負債残高は1,850億円となり、当期末の総資産有利子負債比率は40.9%、長期固定金利比率は98.9%、平均デットコストは0.87%、平均残存年数は4.5年となっています。また、コミットメントラインは、240億円の極度額を金融機関6行と設定しています。また、格付機関からの格付評価は以下の通りです。
 ・格付投資情報センター(R&I):AA-(安定的)
 ・S&Pグローバル・レーティング・ジャパン㈱:長期:A(安定的)、短期:A-1