一般社団法人日本ショッピングセンター協会から2019年7月時点のSC販売統計調査報告が公開されておりますのでご紹介致します。
 2019年7月度の既存SC売上高はセールを実施するSCが多い中で、梅雨明けが遅れ、気温の低い日が続いたことなどで夏物の衣料品やビール等の飲料品をはじめとした夏物商材の需要が低迷したことや、休日日数が前年より1日少なかったことなどが影響し前年同月比▲3.1%と6ヶ月ぶりに前年を下回る厳しい結果となっています。

 立地別・構成別は、全ての立地でテナント、キーテナント共に前年を下回り全国的に厳しい結果となっています。総合ではテナントが▲2.4%、夏物商材の不振に加えて青果の相場安の影響もあったキーテナントが▲6.2%とキーテナントの苦戦が顕著だった。なかでも周辺地域でキーテナントをもつ196のSCのうち、前年を上回ったのは13SCに留まり残りの183SCは前年比マイナスと業態を問わず全体的に不調で▲6.6%と前年を大きく下回る結果となりました。

20190902既存SC売上高伸長率推移

 立地別・地域別の方は、全9地域中8地域で前年を下回りました。なお、中国地方は総合で+0.3%と前年並みでしたが、前年の7月が西日本を中心とした豪雨の影響による臨時休館や営業時間の短縮などのため▲11.3%だったことを踏まえると、2年連続で厳しい結果となっています。

 都市規模別・地域別をみると総合で大都市は▲3.0%、その他の地域は▲3.3%で両者ともに前年を下回りました。大都市は前年の豪雨の影響の反動もあり西日本で前年を上回る都市がいくつかみられたものの京都市から東に位置する都市では前年を3%以上下回る結果となっています。その他の都市では全国的にGMSやSMなどのキーテナントが不調となりました。

 業種毎の販売動向をみると、好調と回答したSCが最も多かった業種は飲食でした。一方で不振との回答が多かった業種は梅雨寒の天候が長引いた影響を受けた衣料品でした。

 今年は8月25日あたりから涼しくなってきました。8月も商業施設のテナントにとっては厳しい結果となりそうですね。特に衣料品は天候や気温が大きく売上に影響しやすいということもあり、5月、6月で好調だった商業施設はどこも早めに商品を準備していたテナントでした。アパレル系のテナントは季節の先取りが早いですが今年は更に1ヶ月早く準備する必要がありそうです。

 一方で飲食の方はこういった季節・気温の変動についての影響はアパレルよりはマシという感じですね。8月には韓国人旅行者の減少による影響がどの程度でるのかが分かってくるのではないかと思うので要注目です。個人的には海外からの旅行者は中国と韓国が圧倒的に多いので商業施設のテナントやホテルのオペレーターは自分たちのお客のポートフォリオを見直すいい機会なのではないかと思います。J-REIT物件のテナント、オペレーターの事業の安定はJ-REITに投資する投資家さんの分配金の安定に
も繋がります。