2019年9月13日にイオンリート投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が3,000円のところ3,047円で着地しました。

震災によるダメージは物件に問題があるのでは?
20190929イオンリート投資法人NOI推移

 2019年7月期は物件の取得、売却もありませんでした。運用面については2018年9月3日に取得価額7,100百万円にて取得したイオンモール甲府昭和(増築棟)が通期で賃貸事業として稼働しました。また、内部成長として、火災時に煙の拡散を抑える防煙垂れ壁をガラス材質から不燃フィルムへと取り換え、賃料増額を実現しました。当該防煙垂れ壁の取換えにより、被災時の防煙垂れ壁の落下による被害を最小限に防ぎ、被災からの復旧も迅速に行うことができるようになり、防災・減災への取組みも進めています。

 日本の様々な地震のダメージを漏れなく食らうことでお馴染みのイオンリート投資法人ですが2019年7月期は損益計算書に「災害による損失」が計上されておらず復旧は確かに迅速に行われているようです。ただ、「北海道胆振東部地震」による被害に対する保険金収入合計76百万円を特別利益に計上されており、立地上のポートフォリオは優れているはずなのに震災によるダメージを受ける機会が多いのはイオンリートは相変わらずです。これはイオンリートのせいではなくスポンサーのイオングループが立地についてよく調査せずに建てたイオンモールを投資法人に売却するせいではないかと考えられます。スポンサーとしては立地周辺の集客状況に重きを置いて地盤なんてろくに調べないでしょうし、むしろ震災を受けた場合でも投資法人のお金で復旧すればよいと思案していたのかもしれません。
 当期の業績は、営業収益16,357百万円、営業利益6,226百万円、経常利益5,416百万円、当期純利益5,492百万円となっています。


金利固定化で金利変動リスクは低い

 資金調達については2019年7月期は新規の資金調達を実施しなかったため、投資法人の2019年7月31日の有利子負債残高は前期末と同額の150,000百万円であり、LTVは44.9%です。2019年7月31日の長期有利子負債比率(有利子負債合計に対する長期有利子負債(1年内返済予定の長期借入金を含む。)の割合)は100.0%及び金利の固定化比率(有利子負債合計に対する金利支払いが固定化された有利子負債(金利スワップで固定化された有利子負債を含みます。)の割合)は95.7%であり、LTVとあわせて引き続き保守的な財務体質を保持しています。財務基盤をより強固なものとするため、有利子負債の返済期限の分散化及び長期化に取り組んでいます。

 また、ESG投資への取組みも推進しており、2019年7月期(第13期)においては、DBJ Green Building認証を、2019年3月に「イオンモール鈴鹿」、「イオンモール太田」、「イオンモール日吉津」、「イオンモール綾川」及び「イオンモール京都五条」について取得し、2019年7月に「イオンモール伊丹昆陽」について再取得しました。また、2019年3月に「イオンモール甲府昭和」について、CASBEE不動産評価認証のSランクを取得しました。その他、「GRESB (Global Real Estate Sustainability Benchmark)リアルエステイト評価(2019年調査)」において、4年連続で最高位の「Green Star」の評価を取得しています。さらに、2017年7月より、MSCI社が提供するMSCIジャパン ESGセレクト・リーダーズ指数に組み入れられています。2019年7月期末時点の格付評価は以下の通りです。
・㈱日本格付研究所(JCR):長期発行体格付AA-(安定的)