2019年10月15日に日本リテールファンド投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金4,430円のところ4,430円で着地しました。

資産入替えとリニューアルで外部成長は派手

 2019年8月期については、新規2物件(m-シティ柏、Gビル神宮前09)の取得を実施しました。また、保有資産の入替えの一環として前期に売却を公表した大阪心斎橋8953ビルに加え、2019年8月期については3物件(イオン仙台中山、なるぱーく、イトーヨーカドー錦町店)の売却を公表し、計4物件(イトーヨーカドー錦町店は不動産信託受益権の準共有持分15%)について、2019年8月期に売却を完了しました。更に、投資法人はこれまでの運用実績で培われた柔軟なリテールマネジメント力を活かした「既存物件の価値向上」策の一環として川崎ルフロンの大規模リニューアルに取り組んでおり、2019年8月期に予定している水族館のオープンを前に、2019年4月以降、段階的なリニューアルオープンを実施しており、順調な経過を経ています。上記等の結果、2019年8月期末において、投資法人の運用資産は100物件、取得価格の総額8,832億円、鑑定評価額の合計9,941億円、総賃貸可能面積2,397,039.17㎡、テナント総数923、ポートフォリオ全体の稼働率は99.1%となりました。2019年8月期末におけるポートフォリオ全体の含み損益については、主に既存物件における前期末比でのキャップレートの低下及び減価償却等の結果として、含み益は1,614億円(前期比+44億円)となりました。リューアル工事の影響もあってか、賃貸事業利益率は46.5%と前期の52.5%と比べると落ち込んでいます。また、売却損を発生させての売却も目立っているので運用実態については足踏みといった感じだと推察します。


グリーンボンド債発行でサスティナビリティ貢献度も高い
20191020日本リテールファンド投資法人LTV・DSCR推移

 財務面の動きは、2019年8月期においては、まず、2019年3月に既存の長期借入金200億円及び短期借入金25億円の返済資金に充てるために長期借入金225億円の借入を行いました。 また、更なるサステナビリティ活動の強化、グリーンボンドに対する旺盛な投資家需要を背景とした低利率での発行、投資法人債の投資家層の拡大を通じた資金調達手段の拡充を背景とし、2019年6月に第2回グリーンボンド(第13回無担保投資法人債)70億円を発行するとともに、同額の借入金の期限前弁済を行いました。更に、2019年6月に既存の長期借入金70億円の返済資金に充てるために長期借入金70億円の借入を行い、2019年8月に既存の短期借入金55億円の返済資金に充てるために長期借入金55億円の借入を行いました。これらの結果、本投資法人の当期末現在の有利子負債残高は4,047億円、うち、長期借入金は3,602億円、投資法人債(グリーンボンドを含む)は445億円となりました。2019年8月期末現在の長期負債比率については100.0%、固定金利比率については93.3%、LTVは50.3%となっております。DSCRがどんどん高くなっているため支払利息の負担割合は減少しています。グリーンボンド債の発行でアナリストへのアピールも怠らないためか2019年8月期末時点の一口当たりNAVは約227,453円で同じく期末の投資口価格212,600円を大きく上回っています。今後もこの傾向は続くと考えられます。