2019年10月17日に大和ハウスリート投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり5,170円のところ5,773円で着地しました。

13物件の大型取得で資産規模拡大
20191027大和ハウスリート投資法人1口当たりNAV推移

 2019年8月期は合併後3度目となる公募増資により352億円の資金調達を行い、公募増資による資金調達及び借入金等により2019年3月、4月に大和ハウスグループのパイプライン等から13物件・取得価格合計670億円を取得しました。また、2019年8月には、物流施設1物件を売却価格57億円で売却しました。この結果、投資法人の当期末現在のポートフォリオは、物件数228物件、資産規模7,448億円となりました。2019年8月期末時点での保有資産の不動産評価額合計は822,248百万円であり、帳簿価格との差額である含み益の金額は103,676百万円となっています。投資法人の実績は、営業収益24,877百万円、営業利益10,702百万円、経常利益9,166百万円、当期純利益9,166百万円となりました。


R&Iの格付が上昇したのは〇

 資金調達については、2019年3月27日及び3月29日に返済期限が到来した借入金11,600百万円について、同額のリファイナンスを実施しました。また、2019年4月5日及び4月10日に、大和ハウスグループのパイプライン等からの物件取得に伴う取得資金及び関連費用の一部に充当するため、総額27,500百万円の借入れを実施しました。この結果、投資法人の2019年8月期末現在の有利子負債残高は前期より27,500百万円増加した348,768百万円(借入金残高329,768百万円、投資法人債残高19,000百万円)となり、LTV(のれんを含む)は 41.5%、LTV(のれんを除く)は45.1%となりました。2019年8月期末時点の格付機関から取得している格付けは以下の通りです。
 ・格付投資情報センター(R&I):発行体格付 AA-(安定的)
 ・㈱日本格付研究所(JCR):長期発行体格付 AA(安定的)

  2019年7月にR&Iの格付が「A+(ポジティブ)」から「AA-(安定的)」へ引き上げが行われました。上記でも述べた13物件の大規模取得がR&Iの評価を引き上げたと思います。ただ、残念なのは2019年8月30日にDプロジェクト新三郷を、2019年9月2日にDプロジェクト岐阜、Dプロジェクト札幌南、Dプロジェクト仙台南、Dプロジェクト御殿場、Dプロジェクト西広島を売却してしまいました。いずれも売却益が発生しており、売却益は分配金として投資家に分配する方針なのでそこは良いのですが、この時期に売るならレジデンスではないかと思います。少子化とは反対に物件供給数も多くなっている状態が続いていましたが、ここ最近はマンションの供給数が減っています。レジデンスは今が高止まりの状況なのでマンションの価格は今後は下がるリスクが高いので処分するならレジデンスが先だと感じます。