20191213ヘルスケア&メディカル投資法人
【引用元:ヘルスケア&メディカル投資法人HP】

 ヘルスケア&メディカル投資法人は2019年12月9日、関東財務局にソーシャルボンド発行に向けた訂正発行登録書を提出したと発表しました。投資法人債の発行は一般的に関東財務局に仮条件で発行登録書を提出し条件決定後に訂正発行登録書を提出します。内容が間違っていたから「訂正」している訳ではありません。

ソーシャルボンド発行の目的及び背景

 ヘルスケア&メディカル投資法人と資産運用会社であるヘルスケアアセットマネジメント㈱は、高齢社会の進展に対応するために整備・拡充が求められる高齢者向け施設・住宅及び医療関連施設等のヘルスケア施設へ継続的に投資し、長期安定的に保有することで、国民一人ひとりが安心して生き生きと生活できる社会の実現を投資理念としています。このような投資理念の下、投資法人と資産運用会社は近年国内外の投資家の間で注目されている ESG(環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance))に配慮した資産運用を実践し、高齢社会における社会的課題を解消することをESGに関する基本方針の一つと掲げています。

 ソーシャルボンド発行はESG投資に積極的な投資家層の拡大による資金調達手段の拡充及びSDGsの掲げる持続可能な社会の実現への貢献を通じた中長期的な投資主価値の向上を目指し、ソーシャルボンドの発行に向け、訂正発行登録書の提出を行ったものです。

手取金の使途

 特定資産の取得資金、借入金の返済資金、投資法人債の償還資金、敷金・保証金の返還資金、修繕費用等の支払資金及び運転資金等に充当します。ソーシャルボンドの手取金については、SDGsソーシャル・ファイナンス・フレームワークに基づき、全額を、適格クライテリアを満たす特定資産の取得資金又はそれに要した借入金の返済資金に充当する予定です。なお、ソーシャルボンドの調達資金が上記資金に充当されるまでの間、調達資金の全部又は一部を現金又は現金同等物で運用するものとします。引受けはSMBC日興証券㈱が予定されています。

 ヘルスケア&メディカル投資法人は2020年4月1日の日本ヘルスケア投資法人と日本賃貸住宅投資法人が合併することで、シニア系J-REITは唯一の銘柄となってしまいました。

 ヘルスケア&メディカル投資法人に期待することは新たな新規調達手法ではなくて資産規模の拡大だということを分かって欲しいですね。日本ヘルスケア投資法人の合併資料によりヘルスケア施設のマーケットは特別冷え込んでいる訳では無いということが分かっています。(投資法人が取得しないだけでスポンサーSPCは大量に物件抱えていた。)ヘルスケア&メディカル投資法人もスポンサーで物件を抱えており、公募増資を利用しての大領取得を目論んでいる可能性があります。