三鬼商事から2019年11月時点のオフィスレポートが公開されていますのでご紹介致します。
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20191230三鬼商事201911オフィスレポート

札幌ビジネス地区
 
 札幌ビジネス地区の11月時点の平均空室率は2.07%、前月比0.18ポイント下げました。11月は新築ビル1棟「松﨑北12条ビル(延床面積629坪)」が高稼働で竣工したほか、既存ビルでは郊外からの移転などに伴う成約の動きが見られたため、札幌ビジネス地区全体の空室面積はこの1カ月間で約9百坪減少しました。札幌ビジネス地区の11月時点の平均賃料は9,126円、前月比0.30%(27円)上げました。平均賃料は26カ月連続で上昇し、2003年11月以来の9千1百円台となりました。

 11月時点の地区別の平均空室率は次のとおりです。駅前通・大通公園地区は1.82%、前月比0.71ポイント下げました。解約の動きが少ない中、大型空室に成約が進んだことから、同空室率が低下しました。駅前東西地区は2.30%、前月比0.01ポイント下げました。撤退に伴う解約の動きも出ていたものの、他地区からの移転や新規進出などの成約が見られ、同空室率は前月比ほぼ横ばいとなりました。南1条以南地区は1.96%、前月比0.07ポイント下げました。小規模な成約の動きがあり、同空室率が低下しました。創成川東・西11丁目近辺地区は2.51%、前月比0.19ポイント下げました。郊外や他地区からの移転に伴う成約の動きが見られたため、同空室率が低下しました。北口地区は1.65%、前月比0.43ポイント上げました。一部で縮小に伴う解約の動きがあり、同空室率が上昇しました。


仙台ビジネス地区

 仙台ビジネス地区の11月時点の平均空室率は4.16%、前月比0.02ポイント上げました。11月は成約の動きが少なかったことや、撤退や店舗の閉店などに伴う解約の影響も見られたことから、仙台ビジネス地区全体の空室面積がこの1カ月間でわずかに増加しました。仙台ビジネス地区の11月時点の平均賃料は9,191円、前月比0.14%(13円)上げました。平均賃料は2カ月連続で上昇しました。

 11月時点の地区別の平均空室率は次のとおりです。駅前地区は2.87%、前月比0.06ポイント上げました。11月は撤退に伴う解約の動きがあったため、同空室率が上昇しました。一番町周辺地区は3.30%、前月比0.05ポイント上げました。館内縮小や店舗の解約の影響があり、同空室率が上昇しました。県庁・市役所周辺地区は5.42%、前月比0.31ポイント下げました。分室の開設に伴う成約の動きが見られ、同空室率が低下しました。駅東地区は6.37%、前月比0.02ポイント下げました。拡張移転などの成約が見られた一方、自社ビルや他地区への移転に伴う解約の動きも出ていたことから、同空室率は前月比ほぼ横ばいとなりました。周辺オフィス地区は8.58%、前月比0.38ポイント上げました。テナントの動きが少ない中、一部で解約の動きがあったため、同空室率が上昇しました。 


東京ビジネス地区

 東京ビジネス地区(都心5区/千代田・中央・港・新宿・渋谷区)の11月時点の平均空室率は1.56%、前月比0.07ポイント下げました。11月は成約の動きは小規模だったものの、大型解約の影響がなかったことから、東京ビジネス地区全体の空室面積がこの1カ月間で小幅に減少し、平均空室率は3カ月連続の低下となりました。新築ビルの11月時点の空室率は4.86%、前月比1.50ポイント下げました。11月は大規模ビル1棟が満室で開業したことや、竣工1年未満のビルにも成約の動きが見られ、同空室率が低下しました。既存ビルの11月時点の空室率は1.49%、前月比0.06ポイント下げました。11月は自社ビルや建替え予定のビルからの移転などに伴う小規模な成約の動きがあったため、同空室率が小幅に低下しました。

 東京ビジネス地区の11月時点の平均賃料は22,066円。前年同月比6.38%(1,323円)、前月比0.25%(56円)上げました。東京ビジネス地区の平均賃料は2014年1月以降、71カ月連続の上昇となりました。

東京都内5区の平均賃料
 千代田区 24,227円/坪(空室率1.17%)
 中央区  20,124円/坪(空室率1.32%)
    港区   22,031円/坪(空室率1.87%)
    新宿区  19,767円/坪(空室率1.74%)
    渋谷区  24,942円/坪(空室率2.02%)


横浜ビジネス地区

 横浜ビジネス地区の11月時点の平均空室率は2.05%、前月比0.21ポイント下げました。11月はみなとみらい21地区の大型空室に成約が進んだことや、解約の動きが少なかったことから、横浜ビジネス地区全体の空室面積がこの1カ月間で約1千7百坪減少しました。横浜ビジネス地区の11月時点の平均賃料は11,823円。前月比0.19%(22円)上げて、26カ月連続の上昇となりました。

 11月時点の地区別の平均空室率は次のとおりです。関内地区は3.01%、前月比0.11ポイント下げました。他地区への移転に伴う解約の動きもあったものの、中小規模の成約が見られたため、同空室率が低下しました。横浜駅地区は1.88%、前月比0.04ポイント下げました。中小規模の成約があり、同空室率が低下しました。新横浜地区は1.74%、前月比0.25ポイント下げました。解約の動きが少なかったため、同空室率が低下しました。みなとみらい21地区は1.50%、前月比0.43ポイント下げました。新規進出などにより大型空室に成約が見られたことから、同空室率が低下しました。


名古屋ビジネス地区

 名古屋ビジネス地区の11月時点の平均空室率は2.05%、前月比0.14ポイント下げました。11月は自社ビルからの移転や立退きなどに伴う大型成約が見られました。大型解約の動きが少なかったこともあり、名古屋ビジネス地区全体の空室面積はこの1カ月間で約1千4百坪減少しました。名古屋ビジネス地区の11月時点の平均賃料は11,562円。前月比0.29%(33円)上げて、10カ月連続の上昇となりました。

 11月時点の地区別の平均空室率は次のとおりです。名駅地区は1.43%、前月比0.12ポイント下げました。立退きに伴う成約が見られたことや、解約が小規模に止まったことから、同空室率が低下しました。伏見地区は1.95%、前月比0.11ポイント下げました。他地区からの拡張移転などの成約が見られ、同空室率が低下しました。栄地区は2.50%、前月比0.41ポイント下げました。自社ビルからの移転や統合に伴う大型成約の動きがあったため、同空室率が低下しました。丸の内地区は3.31%、前月比0.41ポイント上げました。成約の動きが少ない中、自社ビルへの移転に伴う解約の影響が見られたことから、同空室率が上昇しました。

 
大阪ビジネス地区

 大阪ビジネス地区の11月時点の平均空室率は1.91%、前月比0.09ポイント下げました。11月は自社ビルへの移転や縮小に伴う解約の動きが出ていたものの、既存ビルの一部で募集中止の動きがあったことや、集約や新規出店などに伴う成約が見られたことから、大阪ビジネス地区全体の空室面積はこの1カ月間で約1千9百坪減少し、平均空室率が2%台を下回りました。大阪ビジネス地区の11月時点の平均賃料は11,774円。前月比0.12%(14円)上げて、35カ月連続の上昇となりました。

 11月時点の主な地区の平均空室率は次のとおりです。梅田地区は1.15%、前月比0.23ポイント下げました。集約に伴う成約や一部で募集中止の動きがあったため、同空室率が低下しました。淀屋橋・本町地区は1.53%、前月比0.10ポイント下げました。成約は中小規模に止まっていたものの、解約の動きが少なかったことから、同空室率が低下しました。船場地区は2.89%、前月比0.06ポイント上げました。自社ビルへの移転や縮小に伴う解約の影響が見られ、同空室率が上昇しました。心斎橋・難波地区は3.23%、前月比0.49ポイント上げました。他地区や自社ビルへの移転に伴う大型解約の動きがあったため、同空室率が上昇しました。新大阪地区は2.71%、前月比0.01ポイント上げました。成約・解約ともに大きな動きがなく、同空室率は前月比ほぼ横ばいで推移しました。


福岡ビジネス地区

 福岡ビジネス地区の11月時点の平均空室率は2.05%、前月比0.01ポイント上げました。11月は立退きビルからの移転などの成約があった一方、集約に伴う大型解約や募集開始の動きも見られたことから、福岡ビジネス地区全体の空室面積はこの1カ月間で大きな増減がなく、平均空室率は前月比ほぼ横ばいで推移しました。福岡ビジネス地区の11月時点の平均賃料は10,507円、前月比0.65%(68円)上げました。平均賃料は29カ月連続で上昇し、2002年2月以来の1万5百円台となりました。

 11月時点の主な地区の平均空室率は次のとおりです。天神地区は1.71%、前月比0.12ポイント上げました。成約の動きが少ない中、集約に伴う大型解約の影響が見られ、同空室率が上昇しました。祗園・呉服町地区は1.84%、前月比0.13ポイント下げました。募集開始や縮小に伴う解約の影響も出ていたものの、一部で大型成約の動きが見られたため、同空室率が低下しました。博多駅前地区は1.92%、前月比0.06ポイント上げました。中小規模の解約の動きがあり、同空室率が小幅に上昇しました。博多駅東・駅南地区は2.22%、前月比0.06ポイント下げました。他地区からの立退き移転の動きが見られたことや、解約の動きが少なかったこともあり、同空室率が低下しました。