日本格付研究所(JCR)が2020年4月3日に日本プロロジスリート投資法人の債券格付けを発表しました。

 JCRでは2020年3月5日に日本プロロジスリート投資法人の長期発行体格付を「AA」 、見通しを「安定的」と公表しています。その後、投資法人の信用力に対する判断に大きな変化はない。なお、今回の投資法人債(グリーンボンド)発行による調達資金は、グリーンボンド・フレームワークに基づき、その全てを適格クライテリアを満たす特定資産である「プロロジスパーク千葉1」、 「MFLPプロロジスパーク川越」及び「プロロジスパークつくば 1-B」の取得の際に調達した短期借入金の期限前弁済資金の一部に充当する予定であり、財務構成に特段の影響を与えるものではないとしています。

格付対象

①第8回無担保投資法人債(特定投資法人債間限定同順位特約付)(グリーンボンド)

 発行額:50億円
 発行日:2020年4月17日
 償還期日:2040年4月17日
 利率:0.900%
 格付:AA

②第8回無担保投資法人債(特定投資法人債間限定同順位特約付)(グリーンボンド)

 発行額:50億円
 発行日:2020年4月17日
 償還期日:2050年4月15日
 利率:1.000%
 格付:AA

 上記の投資法人債は借入金の返済に充当されたことで返済日は大幅に伸びたことになります。また、日本プロロジスリート投資法人は物流系J-REITなのでコロナウイルスでの影響を一番受けにくいため長期発行体格付についても評価に変更は無しとなっています。

 ちなみに、JCRでは発行体格付とは、債券の発行体の信用リスクの度合いを示した格付のことです。発行体が破綻するとその債券がデフォルト(債務不履行)に陥るため、発行体の債務全体を包括的に捉え、債務履行能力を比較できるよう等級をもって示すものです。このうち期限1年以内の債務を評価したものが「短期発行体格付」、それ以外を「長期発行体格付」としています。
 債券格付けとは債券自体の信用リスクの度合いを示したものでAAA(トリプル・エー)、AA(ダブル・エー)、A(シングル・エー)、BBB(トリプル・ビー)と続きます。仮にBBBとなった投資法人は格付けの取り下げを行い格付機関との縁を切ります。リーマンショック時はこれを選択する投資法人が多くなりました。