星野リゾート・リート投資法人は2020年2月14日の星のや軽井沢の写真差し替えからプレスリリースが出ていません。まあ、このご時世ですから緊急事態宣言下では引き籠ることが第一なので「運用中のホテルに是非泊りに来てください。」とは言えないですよね。

 反対にオペレーター情報については頻々に更新されています。星野リゾート・リート投資法人の中核オペレーターはもちろんスポンサーである星野リゾートです。

 資産運用会社の行動が制限されている今、このスポンサーが色々(特に社長が)が情報発信をしています。星野リゾート代表の星野佳路さんはコロナウイルスの感染拡大による観光市場への影響は大きく、市場の約2割を占める訪日外国人客がいなくなった上に、外出の自粛で日本人の国内観光も半減している中で、日経新聞や、NewsPicks、ダイヤモンドオンライン等の媒体で、国内需要回復について触れています。

 これらの記事は会員限定の記事だったので当ブログでは具体的は触れませんが、スポンサーの社長自らが動くというのは他のJ-REITでは全く見られない事例です。スポンサーはスポンサーの株主のために動き、資産運用会社は投資法人の投資主のために動きます。この2社の利害は一致しずらいのが一般的です。利害が一致するのはスポンサーの事業が好調でかつ、J-REIT市場が好調の場合です。

 J-REITが低迷したからといってスポンサーが助けてくれる(第三者割当増資等を通した信用力の供与)ことは難しいです。J-REITが低迷している場合、大抵スポンサーはより大きなピンチに陥っていることが多いからです。だから格付機関は投資法人の運用成績よりもスポンサーの信用力のみで格付けを与えてしまうし、「ノンリコースローン」といっても物件の収益力よりもスポンサーの信用力でレンダーからの貸出条件が決まってしまうという現象が起きる訳です。

 星野リゾート・リート投資法人の場合はオペレーターがスポンサーなのでスポンサーは生の宿泊データを持っています。また、ブランド作りが非常に上手いのでアセットタイプごとにコンセプトが違いサービス内容、ターゲットも違います。個人的には応援したくなるJ-REITです。