2020年4月13日にラサールロジポート投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が3,602円のところ3,642円で着地しました。

優先出資証券の取得の判断は良いと思う
20200430ラサールロジポート投資法人NOi推移

 ラサールロジポート投資法人の2020年2月期の外部成長は2019年12月25日に南港プロパティー特定目的会社の優先出資証券(運用されている物件はロジポート大阪ベイ)を取得しました。運用面にいては2020年2期末までの保有16物件(取得価格合計245,686百万円、賃貸可能面積1,063,488㎡)の運用を着実に行い、ポートフォリオ全体の2020年2月期末時点の稼働率は98.7%と良好な稼働状況です。テナント数は142テナントとテナント分散が図られたポートフォリオとなっています。業績は営業収益は8,758 百万円、営業利益は5,233百万円、経常利益は4,760百万円、当期純利益は4,759百万円となりました。
 決算短信の2ページ目では運用環境について首都圏の物流施設市場では、2019年を通じて高水準の新規供給が続いたものの、堅調な新規需要が継続し、空室率は過去最低水準まで低下。近畿圏では、大阪湾岸エリア及び内陸エリアの双方で堅調な需要が見られ需給の改善が継続しているとしており、物流施設については好調であるようです。ラサールロジポート投資法人の評価できるところとしてはスポンサーが開発した物件でスポンサーSPCで運用のトラックレコードを積んでいる期間にそのSPCに出資することでトラックレコード期間中の利益を享受する施策を採っているところです。投資法人の資金を利用しての開発である場合はどうか?と思いますが、開発後にテナント入居した後の出資であればラサールロジポート投資法人の投資家の方への分配金が増えることに繋がるので良い戦略だと思います。


LTV42.6%、DSCR19.8%ともに良好
 
 資金調達については2019年9月18日を払込期日とする公募増資により20,836百万円を、2019年10月10日を払込期日とする第三者割当増資により1,041百万円をそれぞれ調達し、2020年3月期末時点の出資総額(純額)は139,781百万円となりました。2020年2月期においては、ロジポート尼崎、ロジポート大阪大正(追加取得)の取得資金及び関連費用の一部に充当するために、2019年9月に総額16,800百万円の借入れを行い、また、新たに取得した優先出資証券の取得資金の一部に充当するため、2019年12月に1,134百万円の借入れを行いました。また、消費税還付金及び手元資金を原資として540百万円の返済を行い、2020年2月20日付で発行した第6回無担保投資法人債(特定投資法人債間限定 同順位特約付)(発行総額3,000百万円)による手取金を原資の一部として、3,121百万円の期限前弁済に充当しています。これらの結果、2020年2月期末における投資法人の有利子負債の残高は112,244百万円、LTVは42.6%となりました。尚、2020年2月期末時点の格付けは以下の通りです。
・㈱日本格付研究所(JCR):長期発行体格付:AA、格付の見通し:安定的、債券格付:AA-