2020年6月18日にスターツプロシード投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が4,500円のところ5,059円で着地しました。

計画的に物件入替を実施
 
 2020年4月期は、築年数の経過に伴う大規模修繕工事等によるコストの増加及び設備の老朽化による競争力の低下等の将来の価格下落リスクを回避する見地から、(G-20)プロシード北堀江を2020年3月27日に譲渡(譲渡価格2,451百万円)し、(C-82)ザ・パークハビオ横浜山手を2020年3月31日に取得(取得価格3,047百万円)し、資産の入れ替えを行いました。その結果、2020年4月期末現在の投資法人の保有資産は106物件、取得価格の合計は87,811百万円、総賃貸可能面積は193,117.03㎡となりました。
 内部成長についてはは、PM会社でかつ、スポンサー関連企業でもあるあるスターツアメニティー㈱と緊密な連携を取ることにより、賃料水準の改善や礼金収受等収入の増加を図りつつ、建物維持管理コストの削減にも取り組みました。また、地域の特性や個別物件の優位性の把握、近隣競合物件との比較分析を徹底し、きめ細かく 募集条件を設定し、募集店との協調による入居促進活動を行いました。また、継続的に空室を早期商品化へ 転換を図ることにより、高稼働率の維持を指向して来ました。これらの施策によって、ポートフォリオ全体の稼働率は、期中を通じて目標ラインとする95.0%を超える稼働率で安定推移し、期中の平均稼働率は96.1%、2020年4月期末の稼働率は95.9%となりました。
 これらの施策による運用の結果、2020年4月期の業績として、営業収益3,665百万円、営業利益1,874百万円、経常利益1,685百万円、当期純利益1,683百万円を計上しました。


ついに無担保投資法人債発行
20200619スターツプロシード投資法人LTV・DSCR推移

 2020年4月期の資金調達については、2019年11月25日に返済期限の到来した長期借入金2,500百万円の返済に充当するために、長期借入金1,500百万円(借入期間6年)の借入及び以下の第1回無担保投資法人債1,000百万円の発行を行いました。なお、当該借入については、金利上昇リスクをヘッジするため、金利スワップ契約を締結し、実質的に金利を固定化しました。また、2019年11月18日は第1回無担保投資法人債を発行しました。(発行価格:1,000百万円、利率:年0.470%、償還期限:2024年11月18日)この結果、2020年4月期末における1年内返済予定の長期借入金は8,020百万円、長期借入金は36,626百万円、投資法人債は1,000百万円、期末有利子負債残高は45,646百万円、LTVは50.6%となりました。 尚、2020年4月期末時点の格付けは以下の通りです。
・㈱日本格付研究所:長期発行体格付:A-、債券格付:A-、格付の見通し:安定的
 
 とうとうスターツプロシード投資法人も無担保投資法人債を発行できるようになりました。スターツプロシード投資法人は当初は東証一部ではなくJASDAQ上場でJ-REIT黎明期に弱小REITとしてスタートしました。そこからリーマンシヨックに耐え、某あおぞら銀行のようなチンピラのとんでもない金利に耐え、ライバルが合併や沈没していくなか結局耐えきりました。その後2010年に東証一部に上場しました。2017年には運用物件数も100物件を超えました。リーマンショック前からこの業界で働いている身としては感慨深いものがあります。最近は物件入れ替えをしていることももあり、物件数はあまり伸びていませんが分配金上昇のために今後も頑張って頂きたいですね。