2020年6月16日にインベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が393円のところ409円で着地しました。

投資口価格が圧倒的に安く買いやすい銘柄
20200626インベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人NAV倍率推移

 2020年4月期はポートフォリオ収益力の向上及びポートフォリオの分散の進展を通じた「ポートフォリオの質の向上」に資する資産であるとの判断から、2020年1月30日に「CSタワー」(東京都台東区、取得価格572百万円)及び2020年3月31日に「テクノウェイブ100(低層棟)」(神奈川県横浜市、取得価格500百万円)の2物件の不動産信託受益権を取得しました。なお「CSタワー」については2014年6月6日に投資法人が一部取得済の当該物件に係る区分所有権の共有持分(「CSタワー」3階事務所部分の46.02%(2,095,080,156分の964,100,553))の追加取得です。また、「テクノウェイブ100(低層棟)」については、2018年5月1日及び2019年5月22日に投資法人が取得済の高層棟部分に隣接する低層棟部分の追加取得です。2020年4月期末において投資法人が保有する運用資産のうち、不動産信託受益権は19物件(取得価格合計229,371百万円)、その総賃貸可能面積は298,861.81㎡となっています。

 運用面では、保有資産における空室部分の着実なリーシングの推進によって、2020年4月期末のポートフォリオ全体の稼働率は99.5%となっています。また、稼働率の向上とともに、賃貸借契約更新時に賃料増額の可能性を追求することで、ポートフォリオ全体の収益の更なる向上に努めました。これらの結果、2020年4月期は、営業収益8,658百万円、営業利益4,123百万円、経常利益3,634百万円、当期純利益3,633百万円となりました。

 インベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人は過去に投資口分割を行っている影響でかなり投資口価格が低い銘柄です。個人的にはコロナウイルスによる感染拡大による投資口価格下落にかかわらずJ-REIT初心者には手を出しやすい銘柄だと思っています。もう一つ外資系スポンサーなのですが現状あから様にスポンサーの利益拡大のために投資法人を利用しようと素振りが無いところも評価できると思います。


JCR格付けは上昇
 
 従来よりインベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人は、中長期的な安定的収益の確保及び資産価値の着実な向上のため、安定的かつ健全な財務運営を行うことを基本方針としています。2020年4月期においては、2019年11月29日に返済期限を迎えた借入金13,350百万円の返済資金に充当するため、2019年11月29日付で13,350百万円の借入れを行いました。また、「テクノウェイブ100(低層棟)」の追加取得に係る不動産信託受益権の取得資金に充当するため、2020年3月31日付で500百万円の借入れを行いました。この結果、2020年4月期末の有利子負債残高は126,280百万円となり、うち、短期借入金は7,480百万円、長期借入金は104,400百万円(1年以内に返済予定の長期借入金27,500百万円を含む。)、投資法人債は14,400百万円(1年以内に償還予定の投資法人債はありません。)となりました。LTVは49.4%となっています。尚、2020年4月期末時点の格付けは以下の通りです。
・㈱日本格付研究所(JCR):長期発行体格付:AA-、債券格付:AA-、格付の見通し:安定的