2020年6月23日にGLP投資法人が公募増資による資金調達により4つの物流施設を取得すると発表しました。6月29-30日に資金調達をし取得日はなんと今日です。

取得資産の概要
20200701GLP横浜

  ①取得資産:GLP横浜(準共有持分40%)
  ②取得価格:16,148百万円 
  ③鑑定評価額:17,000百万円(2020年4月30日時点)
  ④売買契約締結日:2020年6月23日
  ⑤引渡日:2020年7月1日
  ⑥取得先:ブルーロジスティクス3合同会社
  ⑦取得資金:新投資口の発行による手取金、借入金及び手元資金
  ⑧支払方法:引渡時全額支払
  ⑨立地:隣接する首都高速道路横羽線「生麦」ICを経由して、羽田空港及び国内の広域大動脈となる東名高速道路までアクセスが可能。横浜港へもアクセス容易な希少な好立地に位置JR鶴見線「国道」駅まで徒歩約 8 分の場所に立地する等、徒歩にて複数路線・複数駅からのアクセスが可能となっており、通勤利便性が高く、雇用の確保に有利です。マルチテナント型の大型物流施設で、ランプウェイ2基(ダブルランプウェイ)によりスピーディな各階アクセスが可能です。加えて、免震構造を備えており、BCP(事業継続計画)に強く安全性の高い先進的物流施設です。竣工以降の平均稼働率は 99%以上を維持し、202年5月末日時点から1ヶ月以内に賃貸借期間が満了となるテナント(賃貸面積ベースで66.9%)全てが賃料増額にて契約更改済みです。

20200701GLP川島

  ①取得資産:GLP川島 
  ②取得価格:12,150百万円 
  ③鑑定評価額:12,400百万円(2020年4月30日時点)
  ④売買契約締結日:2020年6月23日
  ⑤引渡日:2020年7月1日
  ⑥取得先:ブルーロジスティクス3合同会社
  ⑦取得資金:新投資口の発行による手取金、借入金及び手元資金
  ⑧支払方法:引渡時全額支払
  ⑨立地:圏央道「川島」ICから約1.0kmの距離に位置し、関越道や東北道への高いアクセス性を有するとともに、複数の大手運送会社のターミナルにも近接し、広域配送拠点として効率的な運用が可能。また、バス停も至近に所在し、雇用確保に有利です。スロープを備え、1F・2Fにダイレクトアクセスが可能であるという特性を有し、1Fは高床バースと低床バースの複合構造、2Fにはメザニンフロアが設置可能です。また、庫内は、大型シーリング・ファンの標準設置、全館LED照明により、ランニングコストを削減しながら、環境に配慮した高い快適性を実現しており、多様な用途に対応可能な競争力のある物流施設となっています。

20200701GLP船橋Ⅳ

  ①取得資産:GLP船橋Ⅳ
  ②取得価格:7,710百万円 
  ③鑑定評価額:8,240百万円(2020年4月30日時点)
  ④売買契約締結日:2020年6月23日
  ⑤引渡日:2020年7月1日
  ⑥取得先:ブルーロジスティクス5合同会社
  ⑦取得資金:新投資口の発行による手取金、借入金及び手元資金 
  ⑧支払方法:引渡時全額支払
  ⑨立地:都心から約20km圏内の好立地に所在。工業系施設が多数集積し、底堅い賃貸需要を見込めるエリアに位置に立地。最寄駅であるJR京葉線「南船橋」駅より約14分と徒歩圏内であり、周辺居住人口も多く、通勤従業員の確保にも適した立地です。GLPグループと強固な関係を有する現在の入居テナントである大手宅配企業の千葉県における重要拠点であることに加え、各種の建物改修や設備の増設等を実施することによりテナントが利用しやすい仕様を具備し、安定的な稼働が期待できる物流施設です。

20200701GLP東扇島Ⅱ

  ①取得資産:GLP東扇島Ⅱ
  ②取得価格:2,365百万円 
  ③鑑定評価額:2,510百万円(2020年4月30日時点)
  ④売買契約締結日:2020年6月23日
  ⑤引渡日:2020年7月1日
  ⑥取得先:SMFLみらいパートナーズ㈱
  ⑦取得資金:新投資口の発行による手取金、借入金及び手元資金
  ⑧支払方法:引渡時全額支払
  ⑨立地:首都高速道路湾岸線「東扇島」ICまで約2.2kmに立地し、東京都心部や横浜等の大消費地へのアクセスに優れている物流適地に位置しています。今後、東扇島ふ頭から川崎市内方面への橋や、川崎市と羽田空港を連結する羽田連絡道路が今後開通予定であり、交通配送利便性の向上がさらに見込めるエリアです。床荷重が1.55t/㎡-2.45t/㎡、有効天井高が 5.5m 以上のスペックを有するため汎用性が高い他、倉庫面積の約半分に空調を導入済など、機能性の高い物流施設です。現在の入居テナントが開発し、竣工時よりオペレーションの主要拠点として長期間継続して利用しており、今後も安定した稼働が期待できるとしています。

【引用元:ユナイテッド・アーバン投資法人PRより】


投資口の発行を海外で募集

 上記の物件の売買契約の締結が2020年6月23日で物件の取得・引き渡しがが2020年7月1日と資金調達から取得まで1週間というハイスピードです。こういった決断の背景は外資系スポンサーならではのアイデアをJ-REITに適用させてみたというところです。

 新型コロナウイルスの感染状況やそれを受けた各国の対応等により、市場の安定性について一定の不透明感がある中、ABB方式による増資が海外市場で増えています。足元の市況下、市場変動に伴う調達金額の減少リスク及びこれに伴う金利負担の増加リスクを抑制することにつながるABB方式による増資が、投資主価値向上に資すると考えており、海外市場で汎用化しているABB方式による海外市場における募集を通じて、新投資口発行を行うことを決断しました。

 募集の方法は米国、欧州及びアジアを中心とする海外市場(1933年米国証券法に基づくルール144Aに従った適格機関投資家に対する販売に限る。)です。SMBC Nikko Capital MarketsLimited 及び Citigroup Global Markets Limited を共同主幹事会社となっています。

 現在の発行済投資口の総口数:3,833,420口
 募集による新投資口発行に伴う増加投資口数:149,560口
 募集による新投資口発行後の発行済投資口の総口数:3,982,980口

 こういった海外での募集を行うと某インヴィンシブル投資法人のスポンサーの1つであるフォートレス様が応募してるんじゃないかと思っています。考えすぎかもしれませんが。