日本プロロジスリート投資法人が2020年7月2日に保有物件であるプロロジスパーク岩沼1において2020年4月30日に発生し同年 5月6日に鎮火した火災については、消防及び警察による調査が継続されています。2020年7月2時点で出火原因は判明していません。

 一方で、日本プロロジスリート投資法人は、火災により全焼し滅失した建物及び残置物について、周辺環境への影響などにも配慮し、近日中に解体撤去工事等を開始する予定です。

 また、プロロジスパーク岩沼1の火災の消火活動や鎮火後の初期的な対応に伴い、一定の費用が発生する見込みです。

 ついては、物件の建物滅失、初期対応費用の発生及び本工事の開始予定に伴い、2020年5月期、2020年11月期における運用状況の予想を修正するとともに、新たに算出した2021年5月期における運用状況の予想について開示しました。

2020年5月期(第15期)の運用状況の予想修正について

 火災により本物件の建物は滅失したため、物件に関する有形固定資産のうち、信託土地を除く信託建物等の帳簿価額に相当する3,752百万円を、火災に関する損失額(火災損失)として2020年5月期の特別損失に計上する見込みです。
 一方、プロロジスパーク岩沼1に投資法人が付保している火災保険及び利益保険)の補償範囲や、投資法人が火災保険に基づき受領する保険金収入は、2020年5月期中に保険金額が確定しないため、2020年5月期には計上されない見込みということです。
 なお、火災損失は、火災保険金収入が計上される時まで、税務上損金算入されません。従って、2020年5月期においては、火災損失相当金額について投資法人の税務上の所得が会計上の利益を上回る、所謂「税会不一致」が生ずることとなります。その結果として生じ得る法人税等の課税負担を軽減し、投資主価値の流出を防ぐことを目的として、投資法人は、火災損失にほぼ相当する金額の一時差異等調整引当額3,750百万円を、2020年5月期における利益超過分配金として分配し、当該税会不一致による課税負担を調整することを計画しています。
 主としてこれらの一連の手続きにより、投資法人の2020年5月期の前回予想につき、算出の前提条件が変動したことにより、運用状況の予想の修正を行いました。

2020年5月期修正予想
 営業収益:22,655百万円
 営業利益:10,617百万円
 経常利益:9,734百万円
   当期純利益:6,008百万円
 1口当たり分配金:4,645円(1口当たり利益分配金:2,437円、1口当たり利益超過分配金:2,208円)


2020年11月期(第16期)の運用状況の予想修正について

 2020年11月期において、火災保険金収入の本書の日付現在の見積額4,000百万円を特別利益として計上することを見込んでいるため、火災保険金収入の確定に伴い、火災損失が税務上損金算入され、上記の税会不一致が解消する見込みです。そのため、投資法人は、一時差異等調整引当額3,750百万円を2020年11月期の分配金支払い時に全額戻し入れることを計画しています。

 初期対応費用及び2020年11月期中に終了する予定の工事費用の特別損失への計上し、投資法人は、2020年11月期において、初期対応費用見込み額及び本工事のうち当該営業期間に終了する予定の工事費用見込み額の合計990百万円を特別損失として計上する見込みとなっています。

2020年11月期修正予想
 営業収益:23,612百万円
 営業利益:11,068百万円
 経常利益:10,177百万円
   当期純利益:13,186百万円
 1口当たり分配金:4,761円(1口当たり利益分配金:3,827円、1口当たり利益超過分配金:934円)


2021年5月期(第17期)の運用状況の予想について

 2021年5月期においては、工事のうち当該営業期間に終了する予定の工事費用見込み額として130百万円を特別損失として計上する見込みです。
 投資法人は、利益保険による保険金の一部が、2021年5月期に確定することを見込んでいるため、利益保険金収入180百万円を特別利益として計上する見込みとしています。なお、利益保険による保険金は、物件における最長24か月分の逸失利益に基づき算定され、投資法人の営業期間毎に分割して支払われる予定のものです。

2021年5月期予想
 営業収益:23,269百万円
 営業利益:10,793百万円
 経常利益:9,913百万円
   当期純利益:9,962百万円
 1口当たり分配金:4,725円(1口当たり利益分配金:4,040円、1口当たり利益超過分配金:685円)
 

 簡単に言うと2020年5月期は保険金が確定していないため保険金が収益計上できないから2020年11月期に収益計上する予算に組み替えたということです。それよりも今だ出荷原因が解らないということの方が問題だと思います。これにより保険会社も保険金支払いを渋っていることも考えられます。怖いのはスポンサー開発段階で設置された設備の問題だった場合。こうなるとスポンサーパイプラインからの取得も考え直さなけばならなくなりますからね。