2020年7月15日に大和証券オフィス投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が13,400円のところ13,595円で着地しました。

賃貸事業利益率は右肩上がり
20200724大和証券オフィス投資法人賃貸事業利益推移

 2020年5月期も前期と同様に、巡航EPS(物件売却益を控除したEPS(1口当たり当期純利益)をいう。)を中長期にわたり成長させるため、物件の取得により収益の向上を目指す「外部成長」並びに既存物件の利益の最大化を目指す「内部成長」に引き続き取り組みました。
 外部成長においては、2019年12月に、「Daiwa中野坂上ビル」(取得価格2,750百万円)の取得を、また、2020年5月に、「日本橋セントラルスクエア」(取得価格3,521百万円)の取得及び「Daiwa神保町ビル」(譲渡価格4,000百万円)の譲渡を実施しました。これにより、2020年5月期末における本投資法人の運用資産は、物件総数60物件、取得価格合計463,183百万円となりました内部成長においては、オフィス賃貸市場が堅調に推移する中、既存テナントとのリレーション強化による内部増床ニーズの取込み、賃貸仲介会社並びにプロパティ・マネジメント会社との連携強化等、積極的なリーシングを実施しました。これにより、2020年5月期末の稼働率は99.5%となりました。これらの運用の結果、本投資法人の当期の実績は、営業収益14,272百万円、営業利益7,312百万円、経常利益6,688百万円、当期純利益は6,687百万円となりました。


LTVは42%、DSCRは18.15%と上場の値

 財務面については、2020年1月31日に返済期限が到来した㈱三井住友銀行、三井住友信託銀行㈱、㈱三菱UFJ銀行及び㈱みずほ銀行からの借入金総額5,000百万円の返済資金として、同日に同行より同額の借入れを行いました。
 また、2020年2月28日に返済期限が到来した㈱りそな銀行、三井住友信託銀行㈱及び㈱あおぞら銀行からの借入金総額5,500百万円の返済資金として、同日に㈱りそな銀行、三井住友信託銀行㈱、農林中央金庫及び㈱七十七銀行より同額の借入れを行いました。2020年5月29日には返済期限が到来した三井住友信託銀行㈱及び㈱三菱UFJ銀行からの借入金総額6,000百万円の返済資金として、同日に同行
より同額の借入れを行いました。
 上記の結果、2020年5月末の有利子負債残高は総額204,450百万円(短期借入金5,000百万円、長期借入金194,350百万円及び投資法人債5,100百万円)となりました。長期借入金のうち1年以内に返済期限が到来するものが33,300百万円あります。2020年5月期末における有利子負債の平均残存期間は3.8年となりました。尚、2020年5月期末時点の格付けは以下の通りです。
・㈱社格付投資情報センター所(R&I):発行体格付:AA-、格付の見通し:安定的 
・㈱日本格付研究所(JCR):発行体格付:AA、格付の見通し:安定的

 3期連続で物件の売却・交換を行いいずれも売却益(2019年11月は交換益)を計上することができています。また新規物件の取得も行っておりNOIも上昇しています。運用物件の入れ替え戦略としては順調であると考えられます。