2020年7月21日に大江戸温泉リート投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が2,300円のところ2,328円で着地しました。

固定賃料は維持されてはいるが・・・
20200728大江戸温泉リート投資法人1口当たりNAV

 2020年5月期においては、新たな施設の取得は行っていません。保有物件の状況及び特性等を考慮した資本的支出に関する計画を策定し、テナントによる必要な修繕の実施を管理するとともに機能維持に必要な資本的支出を実施しました(賃貸借契約に基づき修繕費は原則テナント負担となっています。)。
 投資法人が2020年5月期末時点で保有する温泉・温浴関連施設14物件(取得価格の合計36,705百万円)の2020年5月期における全体の客室稼働率は、テナントである大江戸温泉物語グループの高い運営能力により2020年2月までは比較的安定して高稼働を維持してきましたが、2020年3月以降の新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、緊急事態宣言による消費マインドの冷え込みや営業自粛要請に従う一部休館の影響により、55.9%と前年同期間の実績を大きく下回りました。この結果、ADR、RevPAR及び売上高の当期実績は前年同期間の実績に対しそれぞれ△10.0%、△42.0%、△41.5%となりました。

 一方、肝心の賃貸事業収入については、構成比の高い固定賃料に支えられ基本的に安定して推移し、変動賃料についても、テナントである大江戸温泉物語グループの2020年2月までの年間業績に基づき算定されるため、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う大きな影響は2020年5月期においては、無かったということです。2020年5月期末の鑑定評価額は、合計で40,249百万円となりました。2019年11月期に取得した鑑定評価額との比較では、還元利回り、いわゆるキャップレートについては変動がなかったものの、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う稼働率の低下や一時的休館の影響による当面のキャッシュ・フローの低下見通し等が反映され、保有施設14物件全体としては143百万円の低下となりました。ポートフォリオ全体の含み損益については、当該14物件の減価償却による帳簿価額の低下もあり含み益が増加し、4,393百万円となりました。2020年5月期の業績は、営業収益1,433百万円、営業利益678百万円、経常利益546百万円、当期純利益545百万円となりました。


LTVは低めを維持もレンダーの手のひら返しには注意
 
 2020年5月期においては、2020年5月29日を返済期日とする長期借入金3,850百万円及び短期借入金350百万円の返済原資の一部に充当するため、㈱三井住友銀行をアレンジャーとする協調融資団から長期借入により3,566百万円、㈱三井住友銀行から長期借入により290百万円の資金調達を行いました。また、手元資金により2020年1月末日及び4月末日に各々93百万円の約定返済を実施しました。その結果、2020年5月期末時点での有利子負債総額は15,319百万円、LTVは40.0%となっています。

 大江戸温泉リート投資法人のLTV水準は、原則として60%を上限としていますが、資金余力の確保に留意しつつ、当面は40%程度を目安とし、保守的な水準を維持していくようコントロールしていく方針です。デット・ファイナンスについては、既存の借入先との良好な関係を維持しつつ、資産規模拡大に伴う安定的な資金調達の実現を図ります。また、ポートフォリオの規模拡大とテナントや立地等のリスク分散の推進によりリスクプレミアムの低下を図り、金融コストの低減とともに、高格付けの取得や調達手段の多様化、負債の平均年限の長期化や固定金利の導入などを目指しています。

 GoToキャンペーンは期待できそうも無いですから2020年11月期は苦しい結果になりそうですが、大江戸温泉リート投資法人のスポンサーはもっと厳しい経営を迫られているのではないでしょうか。目の前でスポンサーに激アマ忖度をし賃料を減額した某インヴィンシブル投資法人を見ているはずなので安易に賃料を減額する判断は無いと思いますが、多少の家賃は繰り延べる程度の施策は打ち出すことくらい行われるかもしれません。