日本リート投資法人の資産運用会社である双日リートアドバイザーズ㈱は、投資法人の運用資産において、特徴のあるリーシングパッケージの導入によりリーシングにおける競争力を強化し、投資法人の内部成長につなげることを目的に、㈱日本商業不動産保証と共に、契約時の敷金(保証金)の預託を猶予することで移転に際しての二重敷金を解消し、テナント誘致を促進する新しい保証サービス「敷金つなげ得?」を共同で開発し、投資法人の保有物件に導入すると発表しました。

「敷金つなげ得?」の内容

 新たに導入するリーシングパッケージ「敷金つなげ得?」は、テナントがオフィスを移転する際、通常賃貸借契約締結時に必要となる敷金の預託を最大9ヶ月猶予することで、現在入居しているオフィスビルから敷金の返還が行われるまでの間、新たなオフィスへ敷金を預託することで生じる「二重敷金」の状態を解消し、テナントのスムーズなオフィス移転をサポートするサービスです。
 日本リート投資法人は㈱日本商業不動産保証と保証契約を締結し預託敷金の猶予期間は保証サービスの提供を受けます。なお、当該保証契約にかかる保証料は、投資法人がその全額を負担するということです。

 新規入居時の敷金の入金を最大9ヶ月猶予するということをオリジナルの名称をつけているだけなのですが名前にセンスが無いところがやはり不動産系ですよね。(私もその不動産系の1人ですが)
 良くわからなかったのは、敷金の入金の猶予だけ、もしくは一部の入金のみでの対応でも良かったと思うのですが㈱日本商業不動産保証を絡めて保証という形態をとったところ。テナント入居時の敷金は投資法人で受け取ります。敷金は分別管理しているので敷金を受け取る、受け取らないは収益に影響を与える事案では有りません。ただ、テナントが滞納した場合は敷金と相殺もしくはその未収テナントを退去させ、原状回復費と相殺するというところで敷金を受け取っておく必要が有ります。ただし、企業にとって入居時の敷金を預けることはハードルが高いことも事実としてあります。中小企業やベンチャー企業の場合は賃料の6ヶ月~1年分は大きく資金繰りに影響します。その不安が解消されるのでリーシングには役立ちそうな仕組みです。
  

「敷金つなげ得?」導入の目的

 新型コロナウイルス感染の拡大を契機として、大手企業等の一部では、with/afterコロナを見据え、働き方改革や執務環境の整備といった観点から従来のオフィスの在り方を見直す動きも始まっています。また、テナントの手元資金の有効活用ニーズはより高まる傾向にあり、資産運用会社は、投資法人が保有する物件のリーシング活動において本新商品を活用し、テナントのニーズに応え競合物件との差別化を図ることで、更なる収益力の向上につながるものと思慮しています。

 目の付け所は悪くないと思います。ただ、敷金が戻ってこず、かつ、いきなり賃料が払えなくなったテナントの場合はどうするのだろうか?。

 投資法人が保証料を支払う→敷金が保証される→テナントが賃料を滞納→保証された敷金で賃料と引き当てとなる。・・・テナントはのらりくらりしていれば9ヶ月はタダで入居できてしまうことでは無いだろうか。なんか保証料はくらいはテナント負担で良いような気もします。コロナ環境下でも保証料も月払いで払えないようなテナント候補は初めからリーシングしちゃダメです。