投資法人みらいが2020年5月~7月の変動賃料物件の運用状況を開示しています。投資法人みらいは変動賃料物件のうちテナントから開示の同意を得られた物件については継続的に開示を行う方針を示しています。

 投資法人みらいは商業施設のイメージが強いのですが、実際は商業施設は少なく6棟で、オフィスビル10棟、ホテル15棟、その他2棟というホテルの比率が高い投資法人です。ホテルはスーパーホテルやスマイルホテルといったビジネスホテルが主力であるため固定賃料ものが多く、変動賃料のホテルの割合は多くありません。
20200917投資法人みらい・変動賃料物件5月~7月

【引用元:投資法人みらいプレスリリースより】

 コロナウイルスの拡大、緊急事態宣言による旅行・出張の自粛やインバウンド客の消失等の影響を受け、スマイルホテル博多駅前及びスマイルホテル名古屋栄は2020年5月1日から、スマイルホテル那覇シティリゾートは2020年5月6日から6月30日まで休業しましたが7月から営業を再開しています。
 「GoToトラベル」キャンペーンの恩恵はというと、7月はコロナウイルスが拡大傾向にあったため回復には至らなかったと述べています。

 投資法人みらいは従来は中長期計画を掲げ2020年末までに資産規模2,000億円以上、LTV45%以下、償却後利回り4%以上を掲げて運用していました。が、2020年4月期の決算発表から「みらいリバイバルプラン」を掲げ2021年中旬までを目途に、

 ①ホテルWBF淀屋橋南のオフィスコンバージョン

 ②商業施設「ミ・ナーラ」の再リニューアル計画

 ③入れ替えも含めたポートフォリオ再構築

 の3つを掲げており、機動的な運用を行っています。資産運用会社は少数の人員で構成されている会社が多いため通常の運用であれば問題は有りませんが、新しい施策を始める場合は人員が足りず既存の社員に負荷がかかるため施策のま動きが遅くなるという問題を創造的に抱えています。そんな中で投資法人みらいの動きは早い方です。今後しばらくはオフィス頼みの運用になると思いますが、ホテルは北は岩手県から南は沖縄県までバランス重視で運用されているため他のホテル系J-REITと比べるとリスクは低い方だと言えると推察します。