2020年10月13日にGLP投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が2,624円のところ2,831円で着地しました。
尚、利益超過分配金397円が含まれています。

コロナ環境下も物流施設には影響無し
20201019GLP投資法人賃貸事業利益推移

 新規物件取得によるポートフォリオの質および収益性の向上の両立を目的として、増資公表後短期間に発行条件等の決定が可能な、Accelerated Book Building(ABB)方式にて、J-REIT史上初となる海外募集のみによる公募増資を実行し、当該増資および新規借入れによる調達資金をもって、資産
運用会社の優先交渉権対象物件のうち、GLP開発物件2物件(GLP横浜、GLP川島)および第三者物件2物件(GLP船橋Ⅳ、GLP 東扇島Ⅱ)の計4物件を2020年7月1日付にて取得しました。
 また、物流不動産への旺盛な需要を背景に、譲渡資産の売却益相当額を配当として投資主に還元することを目的として、既存物件のうちGLP西神にかかる信託受益権を2020年7月30日付にて譲渡しました(譲渡価格:1,931百万円、売却益相当額:492百万円)。
 一方、内部成長の観点では、スポンサーであるGLPグループのインハウスのリーシングチームと協働し、先進的物流施設に対する堅調な需要を背景に上場来16期連続での賃料増額を達成しました。これらの取り組みにより2020年8月期末の保有物件は78物件(取得価格合計644,878百万円)、ポートフォリオ稼働率は99.9%と良好な水準を維持しております。なお、2020年8月期末の鑑定評価額合計は768,707百万円となっており、含み益は153,157百万円、含み益率は24.9%となっています。業績は営業収益19,893百万円、営業利益10,881百万円、経常利益9,693百万円、当期純利益9,695百万円となりました。


海外からの資金調達は外資系スポンサーならではのアイデア

  2020年8月期の資金調達面の動きの方ですが、GLP投資法人は財務の安定性と投資主価値向上の最適なバランスを追求した運用を行っており、強固なバンクリレーションシップのもと、借入期間の長期化・金利の固定化の推進及び返済期限の分散化を図りつつ、コスト低減を実現するとともに適切なLTV水準を維持しています。2020年8月期においては、2020年7月1日付取得4物件の取得資金及び関連費用の一部に充当するため、15,800百万円の新規の借入れを実施しました。また、2020年5月29日に、2021年2月末日までに満期が到来する既存借入金(投資法人債を除く)27,450百万円について前倒しでリファイナンスを行うことで、金利コストの削減及び借入期間の長期化を実現しました。これらの結果、当期末時点の有利子負債残高は 283,900 百万円(借入金残高 248,200 百万円、投資法人債残高35,700百万円)、LTVは44.4%となりました。2020年8月期末時点の格付機関から得ている格付は以下の通りです。
・㈱日本格付研究所(JCR)、長期発行体格付:AA、格付の見通し:安定的、債券格付:AA