2020年10月15日にラサールロジポート投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が2,792円のところ2,892円で着地しました。
尚、利益超過分配金が204円含まれています。

倉庫の貸し借りマッチングサイトは功を奏するのか?
20201025ラサールロジポート投資法人・NOI・NCF・ROA利回り推移

 外部成長の動きとしては2020年8月17日にロジポート川崎ベイ(取得価格:32,200百万円)、ロジポート新守谷(取得価格:32,200百万円)、ロジポート尼崎(取得価格:32,200百万円)、ロジポート堺(取得価格:32,200百万円)の取得を発表し、2020年9月4日に取得を完了しています。2020年9月3日付けで住之江(底地)を4,620百万円で譲渡しました。
 また、一応内部成長の施策として、㈱soucoにおいて、物流施設の空きスペースを「提供したい」企業と「利用したい」企業の情報をマッチングし、空きスペースの利用を可能にする「souco 物流施設シェアサービス」を開発し、2020年2月28日、投資法人が保有するロジポート東扇島A棟、B棟、C棟及びロジポート尼崎においてサービスを開始しました。ロジポート東扇島A棟、B棟、C棟及びロジポート尼崎では、各棟内での空きスペースの貸し借りのみならず、souco社が提供する倉庫と荷主のマッチングプラットフォーム「souco」を経由することで、同一施設内におけるテナント間での貸し借り及びテナントが希望する場合にはsoucoに登録する1,000以上の企業とのマッチングも可能となるというサービスです。2020年8月期末までの保有16物件(取得価格合計245,686百万円、賃貸可能面積1,063,488㎡)の運用を着実に行い、ポートフォリオ全体の稼働率は99.1%と良好な稼働状況です。2020年8月期末時点のテナント数は141テナントとテナント分散が図られたポートフォリオとなっています。業績は営業収益は7,430百万円、営業利益は4,066百万円、経常利益は3,664百万円、当期純利益は3,663百万円となりました。


統一感のないアレンジャーの意味は・・・

 2020年8月期においては特に資金調達を実施しておらず、投資法人の有利子負債の残高は112,244百
万円、LTVは42.8%となりました。ですが、2020年8月17日開催の役員会において、新投資口の発行に関する決議を行い、公募による新投資口の発行については2020年9月1日に、44,710百万円を調達、第三者割当による新投資口の発行については2020年9月29日に2,235百万円払込がの払込みが完了しています。更に2020年9月4日㈱三菱UFJ銀行、㈱みずほ銀行、㈱三井住友銀行の三行をアレンジャーとする協調融資団として2,800百万円(返済期限:2021年8月31日)、5,000百万円(返済期限:2025年8月29日)、6,300百万円(返済期限:2027年12月21日)、20,000百万円(返済期限:2028年12月28日)の4本のローンの借入れを行いました。ラサールロジポート投資法人の財務について気になるのてはアレンジャーについてです。異なる3つのメガバンクがアレンジャーになるということは通常無いことです。多くはアレンジャー1行か、Oneリート投資法人のように㈱みずほ銀行とみずほ信託銀㈱というように同一グループになることが多いのですが、ラサールロジポートは大分特殊ですね。それだけ多くのアレンジャーフィーを支払っていることを意味しこれを削減することを交渉することは難しいですね。まあレンダーからの評価がラサールロジポートはそれほど高くないということを意味している可能性も捨てきれないですけどね。ラサールは過去に一度、J-REITから逃げてますから。