2020年11月17日にケネディクス商業リート投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が5,540円のところ6,546円で着地しました。

テナント属性別の影響度の説明は分かりやすくて〇
20201125ケネディクス商業リート投資法人NOI推移

 ケネディクス商業リート投資法人は、2020年9月期において1物件(コンフォートマーケット西馬込店:取得価格1,920百万円)を取得し、1物件(ケーズデンキ新守山店(底地):譲渡価格1,527百万円・取得価格1,370百万円)を譲渡しました。また、横浜上郷配送センターにおいて飲食店棟の増築(建築費総額119百万円)を行いました。その結果、2020年9月期末におけるポートフォリオは、合計62物件(取得価格の総額226,479百万円)となりました。投資法人は、2020年9月期末に保有する全ての物件について、プロパティ・マネジメント業務を資産運用会社に一括委託しています。アセットマネジメント業務及びプロパティ・マネジメント業務の一体的な推進を通じて、テナントリレーションの強化及びポートフォリオ収益力の強化を目指すとともに、現場に近い商業施設及び物流施設のマネジメントを実現し、ノウハウの蓄積及びテナント満足度の向上を目指しています。
 また、投資法人は、生活密着型商業施設を中心としながら、物件及びテナント等のポートフォリオの分散により長期安定的なキャッシュ・フローの創出を目指すとともに、テナント構成の最適化や建物増築等による賃料のアップサイドを追求することにより、安定性と成長性の両方を追求するポートフォリオの構築を目指しています。2020年9月期末はポートフォリオ全体で99.7%の稼働率となるなど、良好な稼働状況で運営されており、また、保有している商業施設及び物流施設のエンドテナント数は496件とテナント分散が図られたポートフォリオとなっています。


短期借入金を長期借入金でリファイナンスというフレキシブルな判断は〇

 2020年9月期のデット面の調達については、資産の取得にあわせた資金の借入れ(1,900百万円)を実施する一方、既存借入れの借換えを目的とした借入れ(700百万円)及び投資法人債の発行(1,000百万円)並びに投資法人債発行の手取金の一部及び手元資金を返済原資とした期限前弁済(1,000百万円)を行い、2020年9月期末の借入金残高は104,800百万円、投資法人債を含めた有利子負債(有利子の敷金・保証金を除く。)は112,800百万円となりました。
 資金の借入れに際しては、返済期限の分散化と長期化を図る一方で、財務戦略上の機動性や柔軟性の観点から、借入れを行いました。また、一部の長期借入金については金利上昇リスクをヘッジするため、金利スワップの活用等により、金利を固定化しています。投資法人は、資金調達の多様化を図り、2020年4月30日に総額1,000百万円の投資法人債を発行し、2020年9月期末残高は8,000百万円となりました。調達した資金は、2020年4月15日に借入を行った借入金の一部期限前弁済資金に充当しました。以上の結果、2020年9月期末の借入金及び投資法人債の平均残存年数は4.0年、加重平均金利は0.99%、長期負債比率は97.6%、LTVは44.8%となりました。2020年9月期末時点の格付機関から得ている格付は以下の通りです。
・㈱日本格付研究所(JCR)、長期発行体格付:A+、格付の見通し:安定的、債券格付:A+