ユナイテッド・アーバン投資法人が運用中のザ・ビー福岡天神について、オペレーターを変更すると発表しました。
20210105ザ・ビー福岡天神
【出典:ユナイテッド・アーバン投資法人HPより】

異動テナント

 テナント名:㈱イシン・テンジン・オペレーションズ→㈱グリーンズ
 契約面積:3,567.22㎡→3,397.70㎡
 年間賃料:非開示→固定賃料+変動賃料(固定賃料:92百万円、変動賃料:年間GOP基準額の超過部分×料率
  敷金:31,443千円→非開示

 ㈱イシン・テンジン・オペレーションズは2021年1月31日に解約予定です。解約予定の面積と新規契約の面積が違いますが、㈱イシン・テンジン・オペレーションズが転貸している部分については引き継がれないようですね。おそらく飲食店なのかと思いますが。

新規テナントの概要

 新規テナントである㈱グリーンズは、東京証券取引所市場第一部及び名古屋証券取引所市場第1部上場のホテルオペレーターです。40ヵ国7,000軒以上のホテルチェーン(チョイスホテルズインターナショナル)のグローバルブランドを擁する「チョイスホテルズ事業」と、60年以上のホテル運営実績を有する「グリーンズホテルズ事業」を展開し、「コンフォートホテル」、「コンフォートイン」、「コンフォートスイーツ」の他、「ホテルエコノ」等のオリジナルブランドにて全国94施設(2020年6月末時点)を運営しています。
 新規テナントは2020年10月から投資法人保有の「コンフォートイン東京六本木」に入居しており、2021年1月のホテル営業開始に向けて準備を進めています。目下、日本経済が新型コロナウイルス感染症の影響を受けている中、新規テナントにおいては安定した事業運営継続に努めている他、金融機関とも極度枠契約を有する等、与信面における懸念は小さいと判断されます。

 コロナウイルス感染拡大の影響に苦しめられているホテルですが、物件のオーナー側の投資法人からすると少しでも営業して収入を上げて欲しいところです。しかし、オペレーターとしては今少ない稼働率で営業するよりも閉めたままの方がダメージが少ないというオペレーターもいます。そうなるとオペレーターに体力が無いと賃料は直ぐに滞納されてしまいます。

 ㈱グリーンズの2021年第1Qは残念ながら売上プラスですが前期と比べると半分以下です。しかし、2021年6月期第1四半期報告書を見ると、グリーンズホテル事業においては、新型コロナウイルス感染拡大の影響が続くなか、一部の地域における工事需要等により、稼働率は徐々に回復していますが、本格的な需要回復には至ってないと記載されており、予断は許さない状況ではあります。しかし、賃料設定が非開示であったものが開示されるようになったということだけでも少しは投資家さんの不安が解消されると思います。ただ、その代わり敷金・保証金等の金額がなぜか非開示になっているのが気になりますね。敷金・保証金等の金額はかなり低く抑えられていると考えられます。少しでもオペレーターのキャッシュ負担を減らすことが狙いなんでしょうけどね。