2020年1月5日にしんきんアセットマネジメントよりJ-REITマーケットレポートが開示されま
したのでご紹介致します。
2020年12月のJ-REIT市場は、堅調な動きになりました。新型コロナウイルスの感染が拡大する中、一部地域での医療体制のひっ迫や公募増資(PO)の発表などがあったものの、ワクチン実用化への期待などを背景に、底堅く推移しました。その後も、18日引け後のFTSE ALL-World(全世界指数)への第2回目の組み入れに向けて買いが優勢になりましたが、18日には先回りでJ-REITを購入していた投資家からの利益確定売りに押されました。英国での新型コロナの変異種発生は不安材料も、英国の欧州連合(EU)離脱をめぐる通商協議が合意に至ったことや米国で追加経済法案が成立したことを好感し、東証REIT指数は月末にかけ約9か月ぶりの水準まで上昇しました。
今後は、一進一退の中、方向感を探る展開を予想します。11月時点の東京都心のオフィス空室率が9か月連続で上昇するなどオフィス市況の軟化は懸念材料ですが、12月の日銀短観で業況判断指数(DI)が2期連続で改善するなど、企業の景況感が持ち直していること、欧米で新型コロナワクチンの接種が開始されたこと、また内外の中央銀行が超低金利政策を継続していることは安心材料です。とはいえ、新型コロナの感染が拡大する中、緊急事態宣言への警戒は重しになりそうです。 J-REIT市場は昨年末にかけて大きく上昇しており、利益確定売りにも注意が必要です。新型コロナの感染動向やワクチンの普及などを確認しながら、方向感を探ることになりそうです。
12月の主要指標
東証REIT指数
1,783.90円前月比(+5.7%)
東証REIT指数(用途別)
オフィス 1,692.79(前月比+6.8%)
住宅 2,814.87(前月比+3.7%)
商業・物流等 2,237.30(前月比+5.1%)
【出典:しんきんアセットマネジメントJ-REIT市場の現状と見通し】
【出典:しんきんアセットマネジメントJ-REIT市場の現状と見通し】
実際には緊急事態宣言への警戒というか実行されていますが、他の業種に比べれば不動産業界はダメージが少ないと思います。しかし、ホテル系J-REITはまた復活が先延ばしになってしまいました。やっぱりワクチンが普及しない限り収益性の確保は難しいと思います。2021年は東京オリンピックを行うかどうかといった点も焦点になってくると考えられます。(現状では難しいと思いますが・・・)。また物流系J-REITは今後も人気となりそうです。
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