事業などの業務のために用いられる建物、建物附属設備、機械装置、器具備品、車両運搬具などの資産は、一般的には時の経過等によってその価値が減っていきます。このような資産を減価償却資産といいます。その資産の使用可能期間の全期間にわたり分割して必要経費としていくべきものです。
 
J-REIT(投資法人)の減価償却費の考え方については一般事業会社との考え方に違いがあります。

①減価償却費の償却方法

 減価償却の算定方法には「定率法」、「定額法」「生産高比例法」という方法があります。J-REITで登場する固定資産は建物(または信託建物)に含まれる割合が圧倒的に多いです。
 建物は償却方法が「定額法」と決められていますが、その他の「附属設備」「器具備品」は定率法でも良いわけです。
 一般事業会社の場合「定率法」を採用し、法人税等の課税標準額下げることを考えます。しかし、投資法人では減価償却費はすべて定額法を使用しています。それは配当金を捻出するため減価償却費を可能な限り薄くする必要があるためです。

②償却期間の取り扱い

 減価償却費の償却期間法定耐用年数は財務省令の別表に定められています。(法定耐用年数と呼ばれます。)でもこれは新品・新築の場合の減価償却です。中古品の場合は「経過的耐用年数を使用します」。

 法定耐用年数から建築年月日から購入時までの年数を引いて算出します。しかし、現状では取得時のエンジニアリングレポート(ER)にて不動産鑑定士等の専門家が算出した耐用年数を使用しています。

 「ER会社の算出した耐用年数は基本的に経過耐用年数よりも長くなります。」これは私は問題があると思っています。AM会社に税務調査、金融庁監査などで耐用年数の設定について質問された場合、AM会社はER作成会社のレポートを根拠として持ち出しますが、

 ER会社はあくまで第三社機関として算定しているだけば会計上どう処理されるかまで考えて作成するわけではありません。

 私は税務、会計の基準に合わせ経過的耐用年数を使用すべきだと思っています。