この事業所税という税金は一定程度大規模の一般事業会社でなければ知らない人も多いかもしれません。しかし、J-REITのSPCである投資法人や私募ファンドでは留意する必要のある税金です。

 事業所税は、一定規模以上の事業を行っている事業主に対して課税される税金で、事業所等の床面積を対象とする資産割と従業者の給与総額を対象とする従業者割とに分かれます。

①資産割
 23区内全域の事業所等の床面積の合計が1,000㎡以上(免税点)を超える規模で事業を行う法人又は個人
 ※建物を貸し付けている場合はテナントが負担します。

②従業者割

 23区内全域の事業所等の従業者数の合計が100人(免税点)を超える規模で事業を行う法人又は個人

 投資法人では実際に運用している人はAM会社の社員ですが「投資法人」というSPCでは通常3名の社員しかいません(執行役員1名、監督役員2名)ので従業者割の負担はありません。つまり床面積が1,000㎡以上の場合、資産割が発生する場合があるということです。

 所有面積は大きいですが、その大部分を貸付けてている投資法人にでは、そのようなことがあるのでしょうか。

 正解は有ります。

 現物の場合は建物の大部分を貸し付けていても管理人室や貸していない駐車場などは投資法人に帰属します。管理人室や貸していない駐車場などの面積を合わせても1,000㎡以上になることは当分無いと思います。

 しかし、信託物件になると話は別です。信託物件の場合、所有者は「信託銀行」になります。信託銀行は自分の支店の面積なども含みますで当然、免税点である1,000㎡は優に超えます。信託銀行はその掛った事業所税を面積案分し投資法人に負担を求めてくるのです。実際この費用が発生していることに気が付いていない投資家の方が多くいます。特にAM会社もそれを素直に受け入れます。だって自分のお金じゃないですから・・・

 結論は「信託物件の場合、単体で免税点以下であっても事業所税は必ず係る」ということです。