観光庁が2017年11月30日に宿泊旅行統計調査(平成29年9月・第2次速報、10月・第1次速報)を発表しましたのでご紹介します。
10月度の外国人宿泊者数は前年度比27.2%増加
20171203延べ宿泊数推移

【出典:観光庁-宿泊旅行統計調査(2017年9月(第2次速報値))】

 2017年9月の延べ宿泊者数(全体)は、4,093万人泊で、前年同月比+0.1%となりました。また、2017年10月の延べ宿泊者数(全体)は4,431万人泊で、前年同月比+2.8%でした。日本人延べ宿泊者数は、9月は、前年同月比-1.8%、10月は前年同月比-1.1%でした。
 外国人延べ宿泊者数は、9月は、573万人泊で、前年同月比+13.4%であり、9月としては調査開始以来の最高値となっており、10月は前年同月比+27.2%となっています。
 10月は行楽シーズンは終えているのですが、秋のイベントや四季を移り変わりを目にしたい海外旅行者の宿泊者により増加しているようです。


中国・韓国人は関西がお好き
20171203施設タイプ別客室稼働率推移
【出典:観光庁-宿泊旅行統計調査(2017年9月(第2次速報値))】

 2017年9月の客室稼働率は全体で62.2%で、10月は全体で64.6%でした。2017年9月に客室稼働率が80%を超えた都道府県は、シティホテル14箇所(2016年9月:12箇所) 、ビ ジネスホテル10箇所(同:9箇所)リゾートホテル4箇所(同:4箇所)でした。エリア別の稼働率では、大阪府が82.5%と全国で最も高い値となっています。特にリゾートホテル94.4%とシティホテル89.3%の稼働率は極めて高いほか、ビジネスホテル83.8%も引き続き高い水準となっています。

 10月は紅葉が楽しめる東北への人気が集中した月となったようで、シティホテルでは北海道や秋田県、ビジネスホテルでは魚森健や岩手県の稼働率がいづれも80%を超える高水準となっています。また韓国、中国の入国者が多いのは相変わらずですが、最近は特に東京よりも大阪に人気が集中している結果となっています。近い国々の人たちは旅行に来るというか、「物を買いに来る」目的で入国していると考えられます。目的がハッキリしているためわざわざ物価の高い東京よりも自分の国からアクセスしやすい関西圏特に大阪に宿泊している人が多いですね。関西圏のビジネスホテルや簡易宿泊所などは今後も稼働率は伸びていくと思われます。