2018年6月13日に投資法人みらいの決算が発表されました。
当初の予想一口当たり分配金が5,600円のところ5,807円で着地しました。

2018年4月期は中部~近畿の物件を取得

 2018年4月期の運用面の動きとしては2017年11月9日に取得したMIUMIU神戸(取得価格400百万円)に始まり、2018年2月28日に「日宝本町ビル」(取得価格1,465百万円)、2018年3月1日に「伊勢シティホテルアネックス」、「コンフォートホテル北上」、「コンフォートホテル長野」(取得価格合計3,200百万円)を取得しました。2018年2月28日は「品川シーサイドパークタワー」の一部(準共有持分36.6%)(譲渡価格12,004百万円)を譲渡しました。2018年4月末の運用資産は21物件、取得価格合計は109,636百万円、総賃貸可能面積は215,406.14㎡、稼働率は100%となっています。
 品川シーサイドパークタワーは良い物件なので売る必要は特に無いと思いますが、開示資料やホームページの動画を見る限り、投資法人みらいとしては商業施設を中核のアセットとして考えているのだと感じます。投資家としてはホテルのポートフォリオを大きくしてくれた方が分配金の上昇が期待できるのですが、奈良平城プラザといい、リニューアルの段階からガッツリ首をつっこんでいるようなのでこのような賃料発生前から資金を投下する案件は今後も行っていくのだと思います。
 また、特に触れていないのですが、川崎テックセンターで火災が起きたことで「火災損失」を損益計算書の特別損失16百万円を計上しています。幸い保険金は既に降りているようです。また受取保険金の同額の固定資産圧縮損も計上していることから復旧は終了しているようです。川崎テックセンターは大規模オフィスビルですが、築年数ベースでは既に30年選手ですからね。品川シーサイドパークタワーより川崎テックセンターの売却でも良かった気がします。代わりになる物件が見つからないから保険金で補填できるなら引き続き所有しても良いだろうという判断だと思います。


コミットメントラインの実行だけなのに融資関連費用が高くない?
20180618投資法人みらいLTV・DSCR推移

 2018年4月期の資金調達は短期借入金を2018年2月28日付で品川シーサイドパークタワーの一部(準共有持分36.6%)の譲渡代金等により期限前弁済を行いました。また、奈良平城プラザから名称変更したミ・ナーラのリニューアルに向けた追加投資及び不動産信託受益権3物件の取得資金に充当するため、2018年3月1日付けでコミットメントラインの基づく短期借入金1,000百万円及び長期借入金2,500百万円の合計3,500百万円の資金の借入れを行いました。この結果2018年4月期末時点の借入金残高は57,500百万円(うち、56,500百万円は長期借入金)となりました。
 なお、機動的かつ安定的な資金調達確保と、より一層強固な財務基盤の構築を目的として、借入極度額2,000百万円のコミットメントラインを設定しています。(2018年6月13日現在の見実行枠は1,000百万円)
 物件売却により任意期限前弁済を行ったことは財務コストの削減に有効です。コミットメントラインは借入れしなくても融資関連費用は一定額が発生してしまいますが、コミットメントラインからの借入実行については融資関連費用は通常の借入れよりも低くなることが一般的です。にも関わらず、前期と比べると融資関連費用が高いというところが気になります。AM会社の財務戦略に落ち度があるとは思えないので、レンダーが投資法人みらいに関して厳しいのでは無いかと思います。レンダーからすると利回りが高いとはいえ東京都内のオフィスを譲渡し地方の物件を取得するということは「リスクが高い」と相変わらず考えているのではないかと感じます。