観光庁が2018年7月31日に宿泊旅行統計調査(2018年5月・第2次速報、2018年6月・第1次速報)を発表しましたのでご紹介します。
客室稼働率は前年度より増加
2018年5月の延べ宿泊者数(全体)は、4,236万人泊で、前年同月比-1.5%でした。また、6月の延べ宿泊者数(全体)は3,967万人泊で、前年同月比+3.5%となりました。日本人延べ宿泊者数は、5月は、前年同月比-4.4%、6月は前年同月比-0.0%でした。外国人延べ宿泊者数は、5月は、747万人泊で、前年同月比+14.9%であり、5月としては調査開始以来の最高値となっています。また、6月は前年同月比+21.6%となりました。
2018年5月の客室稼働率は全体で60.7%であり、5月としては調査開始以来の最高値でとなっています。また、6月は全体で59.9%でした。2018年5月に客室稼働率が80%を超えた都道府県は、シティホテル12箇所(2017年5月:12箇所) 、ビジネスホテル3箇所(同:3箇所)、リゾートホテル3箇所(同:1箇所)であった。全体の稼働率では、大阪府が78.5%と全国で最も高い値となりました。
外国人旅行者が増えても顔ぶれは変わらず
2018年5月の国籍(出身地)別外国人延べ宿泊者数は、第1位が中国、第2位が台湾、第3位が韓国、第4位がアメリカ、第5位が香港で、上位5ヵ国・地域で全体の68.0%を占めています。伸び率でみると、ベトナム(前年同月比+41.4%) 、中国(前年同月比+37.8%)、フランス(前年同月比+36.9%)等が大幅に拡大しました。外国人宿泊者が増えているとはいっても顔ぶれは前年とほとんど変わらず中国、韓国が中心となっているのでリゾートホテルよりも宿泊料金の安いビジネスホテルやシティホテルの稼働率が上昇しているのも分かる気がします。フランスの宿泊者も増えているのは確実にアニメ産業の影響によるものだと推察できます。わざわざコスプレにし日本に来る人もいらっしゃるらしいので欧州の国々は日本はアニメの国という認識が強いのだということを改めて感じます。ただ、これらあまりお金を投下してくれない外国人がリゾートホテルを利用する可能性が低いので今後は運用ガイドラインにホテル取得を定めている投資法人はビジネスホテルやシティホテルの取得が中心になりそうです。
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