トーセイ・リート投資法人が、既存借入金に係るすべての担保権の解除につきまして、担保権者と担保解除合意書を締結したと発表しました。
 なお、既存担保権の解除により、投資法人の借入金はすべて、担保権解除の効力発生日以降、無担保となります。
 
既存担保権の解除について
(1)概要
 投資法人は、既存借入金(本日現在の借入金残高合計 24,000 百万円)の貸付人を担保権者として設定している既存担保権をすべて解除するため、既存借入金の全貸付人との間で担保解除合意書を2018年8月31日付で締結しました。

(2)担保権解除の効力発生日

 2018年8月31日

(3)担保権解除の対象資産
 担保権が解除される対象資産は、記載の不動産信託受益権 およびそれらに付随する火災保険金請求権等です。


支払利息の負担はあまり心配しなくても良さそう
トーセイ・リート投資法人営業利益利子率推移

 トーセイ・リート投資法人は営業利益利子率が約9%~10%台で推移しています。これはオフィス系J-REIT中では良い方だと思います。このポイントで有利子負債の担保権解除ができたことは有効だと思います。新規の借入れについては多少スプレッドが上乗せされる可能性もありますが、レンダーからの資金調達環境も良好なので支払利息負担増によるダメージは気にする必要は無いかなと思います。

 個人的に気になるのはメインレンダーが三菱UFJ銀行である点。この銀行は資金借入れるまでの期間が非常に長く機動的に物件を取得することが非常に困難です。資産運用会社サイドで準備ができるまで待ってくれるスポンサーからの取得でなければまず使えない金融機関です。そのためスポンサー外からの取得もできるように他のレンダー(トーセイ・リート)の場合は三井住友銀行を中心に組んだ方が良いと思います。