2018年9月18日に産業ファンド投資法人の決算が発表されました。
当初の予想一口当たり分配金が3,267円のところ3,252円で着地しました。

ホテルは活況なはずなのにネガティブコメント
20180930いちごホテルリート投資法人NOI利回り推移

 2018年7月の運用ですが、決算短信2ページ目に記載がありますが「資金調達環境が引き続き良好であることを受けて、用途を問わず、投資家の期待利回りは低下傾向が続いています」と記載しています。・・・資金調達環境が良好なことは分かりますが、投資家の期待利回りは低下しているというのばよく分かりません。J-REIT全体として投資口価格は高めに推移しているので配当金利回りということをあれば理解できるのですが。しかし、そうすると前文の資金調達環境が引き続き良好であることを受けての下りと繋がらないし・・・。
 新聞・ニュース等を見ても観光業は外国人旅行者の増加により良好であることが多く報道されていますが、にも関わらずネガティブな発言をしているいちごホテルリートの意図が図りかねています。まさかホテルの経営環境が思わしくないからいちごオフィスリート投資法人と合併しますとか抜かすんじゃないだろうかと思ってしまいますね。


来期予想はいつもバラ色
 
 財務の動きについては、新規物件の取得及び返済期限の到来する既存借入金はなく新たな資金調達はありませんでした。結果、2018年7月31日時点の借入金残高は21,750百万円となり、LTVは39.1%となっています。
 2018年7月期の取り組みについてはほとんど語られておらず来期に取得する物件についての期待で引っ張るのがこの投資法人の特徴のようで2018年8月1日付にてスマイルホテル浅草を譲渡しており、その売却資金を活用して2018年8月31日付でコートホテルを倉敷を新たに取得しました。前期に取得した物件の成績などしっかり公表して欲しいですね。スポンサーがREIT依存体質の会社なので運用に関してのノウハウは無いのだと思います。