日本リテールファンド投資法人が2018年12月26日に発表したプレスリリースによると一般社団法人環境金融研究機構(RIEF)が発表した、「第4回(2018年)サステナブルファイナンス大賞」にて、日本リテールファンド投資法人が2018年5月に発行したグリーンボンドの取り組みが評価され、2018年の特別賞のグリーンボンド賞を受賞したと発表していました。
サステナブルファイナンス大賞とは
サステナブルファイナンス大賞とは環境問題を金融的手法で解決する「環境金融」の普及・啓蒙活動を行う一般社団法人環境金融研究機構(RIEF)が、日本の金融市場で環境金融商品・サービス・取り組みを展開する金融機関、企業等を対象に2015年から始めた表彰制度で、今回が4回目。10人の審査員が6項目に基づき採点、全員のスコアを元にした定量評価と、審査員会議での定性評価を合わせた総合判断で、「最も優れた金融機関」を選定、発表するものです。
今回、日本リテールファンド投資法人が評価された点は「不動産投資信託ファンド(J-REIT)として初のグリーンボンドを発行、他のJ-REITの追随を誘い、2018年のグリーンボンド発行“ブーム”の軸となった」ことを挙げています。
・・・環境問題を金融的手法で解決することが目的な一般社団法人が「ブーム」と言ってしまうことに違和感を感じます。要するになんらかの販売促進or知名度向上に貢献してくれたから大賞を差し上げましたってことじゃないの?
グリーンボンドの取り組み
グリーンボンドは事業会社・ファンド・地方自治体等の発行体がグリーンプロジェクト(環境配慮型投融資案件)に要する資金を調達する為に発行する債券のことで、一般的には国際資本市場協会が定めるグリーンボンド原則に則って発行されます。日本リテールファンド投資法人は調達資金の使途、プロジェクトの評価・選定のプロセス、調達資金の管理、レポートティングに適合していることについてESG 評価会社であるサステイナリティクスよりセカンドオピニオンを取得しています。
簡単に説明すると日本リテールファンド投資法人の運用会社が作成した基準を満たす特定資産(不動産又は信託受益権)を取得する際に要する取得資金や取得に要した借入金の返済資金、償還資金の調達についてグリーンボンド債という債券を使って調達するということ。運用会社が作成した基準にはDBJ Green Building認証を取得した物件やCASBEE不動産評価認証における評価取得が条件となっていたりと評価会社にお金が落ちる仕組みになっています。
物流系J-REITのように物件の屋根に太陽光発電パネルを設置して光熱費を削減もしくは売電することの方がよっぽど環境問題解決に寄与すると思います。昨今のサスティナビリティについては本当に意味があるのか疑問です。環境問題が新たな金融業界の飯のタネにしようとしていることがよく分かります。
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