ジャパンリアルエステイト投資法人が2019年1月25日にCDP気候変動プログラムの評価に評価取得を2019年1月31日にDBJGreenBuilding認証の資格取得を発表しました。

DBJGreenBuilding認証

 ★★★★・・・極めて優れた「環境・社会への配慮」がなされた建物
  名称:8・3スクエア北ビル(所在地:北海道札幌市北区北八条西三丁目 )
  名称:名古屋広小路ビルヂング(所在地:愛知県名古屋市中区栄二丁目 )
  名称:尼崎フロントビル(所在地:兵庫県尼崎市潮江一丁目 )  
 ★★★・・・非常に優れた 「環境・社会への配慮」がなされた建物
  名称:錦パークビル(所在地:愛知県名古屋市中区錦二丁目 )
  名称:新藤田ビル(所在地:大阪府大阪市北区堂島二丁目 )
  名称:御堂筋ダイワビル(所在地:大阪府大阪市中央区久太郎町三丁目 )
  ★・・・優れた 「環境・社会への配慮」がなされた建物
     名称:梅田スクエアビルディング(所在地:大阪府大阪市北区梅田一丁目 )


CDP(カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)の概要

 CDPは企業や都市の重要な環境情報を測定・開示・管理・共有するための国際NPOです。2003年より、世界の主要企業を対象に、多数の機関投資家を代表して、温室効果ガスの排出や気候変動による事業リスクや事業機会に関する情報を毎年収集・分析し、その結果を公表しています。2018年の調査は、運用資産総額が87兆米ドルに達する650社を超える機関投資家を代表して実施され、世界で約7,000社、日本では約300社が回答しました。評価は最高ランクから順にA、A-、B、B-、C、C-、D、D-で付与されます。その中でジャパンリアルエステイト投資法人は「B」を取得しました。

 イマイチ日本では浸透していないCDPですが日本での活動は意外と古く2006年から質問書の送付を開始しており150社が送付対象となりました。2009年には対象を500社に拡大し、2011年からは「FTSEジャパンインデックス」に該当する企業を基本として選定した500社(ジャパン500)に質問書が送られています。2016年度調査では、500社のうち261社が回答。回答率が初めて50%を超え52%でした。CDPでは「気候変動」「ウォーター(水)」「フォレスト(森林)」の3つを活動領域としています。それぞれの分野につてい、質問書に回答した企業に対し、上記の通り最高位A、A-、B、B-、C、C-、D、D-、の8段階で評価がされます。2016年の調査では、1,839社に質問書を送付し、1,089社が回答。回答率は約60%でした。またCDPの署名機関投資家数は2016年調査時点で827機関(運用資産総額100兆米ドル)にまで成長しており、欧米の主要なアセットオーナーや運用会社はほぼ署名しています。
英語ですがCDPの紹介動画です。

 質問に回答するだけなのでAM会社としては便利ですね。毎年質問票の送付と機関投資家への情報開示、分析レポートの発表を続けているので投資家さんは参考にしてみるのも良いと思います。サスティナビリティ活動は投資家に還元できているかを公表していくべきだと思います。始めはサスティナビリティ活動がアナリストの投資法人評価にプラスに働き投資法人の資金調達や投資家の収受する分配の向上やキャピタルゲイン機会の創出がもたらされると思っていましたが、最近のJ-REITはどうも資格マニアになっている気がしてなりません。そういった意味ではCDPは投資家さんにメリットはありそうです。