マリモ地方創生リート投資法人が2019年12月27日にスポンサーであるマリモ㈱に山梨県甲府市の底地を売却しました。

20200107セブンイレブン甲府相生1丁目店
【出典:マリモ地方創生リート投資法人HPより】

譲渡資産の概要

  ①譲渡資産:セブンイレブン甲府相生1丁目店(底地)
  ②譲渡価格:229百万円
  ③想定帳簿価額:223百万円(2019年12月)
  ④売買契約締結日:2019年12月23日
  ⑤引渡日:2019年12月27日
  ⑥売却先:マリモ㈱
  ⑦支払方法:引渡時全額支払
  ⑧譲渡理由:2019年7月4日付でテナントから解約通知をうけており、2020年1月3日を以って土地に係る賃貸借契約が終了する予定であるため。

 通常、底地はその土地の建物を建設し所有している賃貸人が賃料を払ってくれるのでほとんど底地所有者の負担無く収益貢献してくれるアセットです。ただの土地ですから減価償却費も有りません。唯一、固定資産税のみを負担すれば足りるので賃料のほぼ全てが投資家さんの分配金になるという意味で持っていて損は無いアセットです。しかし、セブンイレブン甲府相生1丁目店(底地)は違った事情がありました。

 後継テナントのリーシング、外部への売却も検討したようですが結局スポンサーに売却するという決定を下しました。底地の場合その土地が商業マーケットとして良好であれば後継テナントはすぐに見つかると思いますし、最悪、駐車場にするという戦略もとれますが敷地面積が狭すぎるというのが最大のネックだったと思います。904.27㎡では後継もコンビニを行う前提でもない限り用途が限られてしまいますからね。

 それよりも気になったのは2019年11月時点の鑑定評価額が212百万円となっている点です。簿価を割れているんですよね。テナントの解約も決定しているのであれば、次の決算時には減損会計を適用し減損損失を特別損失にて認識しなければならなかったところなので運用的にも会計的にも売却の意思決定は納得ができます。
 
 スポンサーが引き取るという決断をしただけでも評価したいと思います。スポンサーとしてもどうするつもりなんでしょうこれ。