2020年6月1日にリテール系J-REITである日本リテールファンド投資法人が4月に行った自己投資口の取得状況について発表しました。

日本リテールファンド投資法人の2020年5月の自己投資口の取得状況

 1.取得した投資口の総数:6,902口
 2.投資口の取得価額の総額:930,822,094円
 3.取得期間:2020年5月1日~2020年5月31日(約定ベース)
 4.取得方法:証券会社との取引一任契約に基づく東京証券取引所における市場買付け

日本リテールファンド投資法人の2020年4月13日開催の役員会での決議内容

 1.取得し得る投資口の総数:25,000口(上限)
 2.投資口の取得価額の総額:2,000,000,000円(上限)
 3.取得期間:2020年4月14日~2020年6月5日

取得した投資口の累計(2020年5月31日現在)

 1.取得した投資口の総数:13,930口
 2.投資口の取得価額の総額:1,759,610,989円

 日本リテールファンド投資法人は自己投資口取得のリリースが早くて良いですね。6月に入ってからどこの投資法人も投資口価格は上昇していますが、緊急事態宣言前の水準には全然届いていないので上限いっぱいまで自己投資口取得は続けて頂きたいですね。

 また、同日に資産運用会社における持投資口制度導入を発表しました。これは一般企業でいうところの従業員持ち株会みたいなものです。J-REITの場合は「株」ではなく「投資口」なので持投資口会と呼ばれます。

 持投資口会とは、資産運用会社の従業員が運用している投資法人の投資口取得にあたり資産運用会社が拠出金の給与控除、奨励金の支給などの種々の便宜を与えることにより、従業員の自社株取得を容易にし、財産形成を助成する制度です。これを導入している資産運用会社はいくつか有りますが、従業員がどの程度利用するのかは不明です。特にスポンサー主導で自身の考えが無いような資産運用会社で働いていたら自社が運用する投資法人の投資口は意地でも買いませんよね。日本リテールファンド投資法人がそうだというつもりはありませんけど。