2021年2月17日にジャパンエクセレント投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が3,000円のところ3,000円で着地しました。

稼働率は悪くないものの・・・
20210224ジャパンエクセレント投資法人NOI推移

 2020年12月期は不動産売買市場においては、市場参加者の投資意欲は引続き強く、取引価格は高止まりの状況が継続していることもあり物件の売買はありませんでした。
 内部成長面の方はというと、三鬼商事㈱が公表した都心5区の空室率は上昇傾向にあり、2020年12月末の空室率は4.4%と2020年6月末に比べて2.5%上昇しました。また平均賃料単価は2020年7月以降低下に転じ、2020年12月の同賃料は2020年6月に比べて3.9%低下しました。オフィスビル賃貸市場はコロナウイルスによる影響で中小オフィスビルを中心にのテナントの退去が増えたことで平均賃料単価は減少しています。こうした中、既存テナントの館内増床や新規テナント等の需要を取り込む一方で、拠点集約による解約等が年末にかけて増加した結果、2020年12月期末の稼働率は98.0%と前期末比で1.6%減となりました。2020年12月期末における本投資法人の全保有運用資産は34件、取得価格総額は2,723億円、総賃貸可能面積は331,111.56㎡(100,161.24坪)となっています。
 また、2020年12月7日には赤坂インターシティAIRにおいて、建物の地下駐車場部分で火災が発生いたしました。当該火災による人的被害はありませんでした。出火原因につきましては、消防及び警察において詳しく調べており、続報は出ていない状況です。これらの結果、2020年12月期の業績は、営業収益11,043百万円、営業利益4,924百万円、経常利益4,291百万円、当期純利益4,290百万円となりました。トップラインの賃料収入が前期よりも▲227百万円減少している点が気になります。稼働率も前期から1.6%しか減少していないのにこの影響は大きいです。リーシング施策に注力してほしいところです。


初のグリーンローンによる調達を完了させサスティナビリティ面も強化

 財務面の動きとしてですが、ジャパンエクセレント投資法人は長期かつ固定金利にて資金調達することを基本とし、中長期に安定かつ健全な財務運営に取り組んでいます。2020年12月期は、第27期及び第28期に一部譲渡を行ったJEI西本町ビルの残りの15%を7月に売却し、ポートフォリオの質的改善に目途を付けるとともに、新型コロナウイルス感染症の拡大による不透明感への備えとして手元流動性を高めています。また、9月には返済期限の到来したグリーンローン20億円をJ-REITとしては初めてとなるサステナビリティローン(返済期間2年、20億円)により借換えを実施しました。さらに、10月には投資法人債の市場が良好な環境にあったことから、償還期間15年のグリーンボンドとしては、J-REIT過去最大規模となる50億円を0.75%で発行し、その調達資金を活用して、短期借入金50億円を期限前弁済しました。これらの結果、当期末における有利子負債平均残存期間(注2)は4.6年(対前期末比0.1年長期化)、期末平均有利子負債金利は0.77%(対前期末比0.02%上昇)、LTVは42.7%(対前期末比0.1%低下)となりました。
 このほか資金調達の安定化及びリファイナンスリスク軽減を図るべく、従来から継続して借入極度額140億円のコミットメントラインを設定しています。2020年12月期末時点の格付機関から得ている格付は以下の通りです。
・ムーディーズ・ジャパン㈱(Moodys)発行体格付:A3、格付の方向性:安定的
・㈱日本格付研究所(JCR)長期発行体格付:AA-、格付の方向性:安定的、債券格付:AA-