2021年3月15日にケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が4,066円のところ4,066円で着地しました。

強気の物件取得で資産規模拡大
20210321ケネディクスRネクスト投資法人NAV倍率推移

 2021年1月期において、ポートフォリオ全体の資産構成、将来における収益力等を総合的に勘案した結果、追加取得資産を含む以下の居住用施設7物件(取得価格の総額10,481百万円)、ヘルスケア施設1物件(取得価格63百万円)合計8物件(取得価格の総額10,544百万円)を取得しました。上記の結果、2021年1月期末の保有物件は居住用施設が131物件(取得価格の総額200,298百万円)、ヘルスケア施設が24物件(取得価格の総額54,191百万円)、宿泊施設が2物件(取得価格の総額4,960百万円)の計157物件(取得価格の総額259,449百万円)となりました。

2021年1月期取得物件

・KDXレジデンス中延:(取得価格:830百万円)
・KDXレジデンス市川:(取得価格:840百万円)
・KDXレジデンス八丁堀:(取得価格:3,000百万円)
・KDXレジデンス中板橋:(取得価格:1,736百万円)
・KDXレジデンス湘南台:(取得価格:1,500百万円)
・コスモハイム元住吉(借地権付建物):(取得価格:337百万円)
・KDXレジデンス池袋ウエスト:(取得価格:830百万円)
・リハビリホームグランダ門戸厄神(底地の一部):(取得価格:830百万円)

 ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人は、居住用施設については、地域・立地及び都市、賃料帯、又はテナント層(法人・個人)等の特性を多角的に考慮することにより選定された、保有不動産の運営・管理を手がけるPM会社と連携のうえ、パフォーマンスの安定化・最大化を目指して運用を実施しました。更に、各地域に密着した有力不動産会社との連携及びPM会社の効率的なリーシング活動の強化を図りました。また、個別物件の特性、稼働状況を踏まえた募集条件の設定、「KDXレジデンス」のブランド力を活かした効率的な広告活動の実施、更にはリーシングエージェントの活用、物件ごとの特性に応じた機動的な営業活動を計画的に行いました。
 居住用施設の具体的な賃貸事業収入の向上に資する施策として、稼働状況が安定・好調な物件については、テナント入替え時の賃料水準の引上げや礼金の収受、更新時の賃料増額、駐車場契約率の向上、携帯電話用アンテナの新規設置等による建物付帯収入の増加を図るとともに、賃貸事業費用の削減として、共用部照明のLED化並びに付帯契約及び募集経費等の一層の見直しを行い、収支向上を図りました。また、運用資産の市場競争力の維持・向上を目的として、計画的な大規模修繕工事を2物件、共用部のリニューアル工事、専有部のバリューアップ工事及び設備の更新等を実施しました。上記の結果、居住用施設の稼働率は2021年1月期末時点で94.5%となりました。また2021年1月期の居住用施設の期中平均稼働率は、94.1%となっています。
 ヘルスケア施設の具体的な賃貸事業収入の維持・向上に資する施策として、オペレーターモニタリングの一環で、各施設に往訪して収支・稼働率を含む施設運営状況の確認、施設管理者等へのヒアリングを実施していますが、新型コロナウイルス感染拡大を鑑み、当期も往訪は極力控えました。但し、可能な方法にて施設管理者等へのヒアリングを実施し、オペレーターの事業運営能力や経営の安定性等のモニタリングを行っています。
 また、修繕工事は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、感染対策を徹底した上で優先順位を考慮して対応しました。上記の結果、ヘルスケア施設の稼働率は期中平均100.0%、2021年1月期末時点で99.9%となっています。なお、ポートフォリオ全体の稼働率は2021年1月期末時点で96.2%となりました。宿泊施設については、新型コロナウイルス感染拡大により、国内の出張や旅行・宿泊需要の大幅な落ち込みもあり、今後の経済動向を注視しつつ運用を行っていきます。上記運用の結果、当期の業績は、営業収益8,382百万円、営業利益4,344百万円、経常利益3,632百万円、当期純利益3,631百万円となりました。


コロナの影響を受けにくく格付見通しはポジティブ

 2021年1月期に資金調達に際しては、中長期にわたる安定的な収益の確保及び運用資産の持続的な成長を目的として、財務の安定性と資金調達コストのバランスを考慮したうえで実行しています。当期において、新規物件の取得資金として新たに10,170百万円の借入れを行い、2021年1月期中に返済期日が到来した借入れの返済資金として4,900百万円の借入れを行いました。これらの結果、当期末(2021年1月31日)現在の借入金残高は138,220百万円、投資法人債を含めた有利子負債残高は145,220百万円となり、有利子負債の平均残存年数は4.1年、平均金利は0.94%に、また長期負債比率は87.5%、固定金利比率は97.1%に、LTVは51.3%となっています。今後も、金利動向等の金融環境を注視したうえで、財務の安定性と資金調達コストの最適バランスを実現すべく様々な選択肢の中から、最適な資金調達手段を検討・選択し、適切な財務基盤の構築を図ります。
  2021年1月期においても、環境への配慮・取組みとして、共用部へのLED照明導入を引き続き実施しました。また、外部評価機関による環境認証制度であるDBJ Green Building認証については、計12物件の認証を取得しています。2021年1月期末時点の格付機関から得ている格付は以下の通りです。
・㈱日本格付研究所(JCR)長期発行体格付:A+、格付の方向性:ポジティブ