2021年4月28日にマリモ地方創生リート投資法人の資産運用会社であるマリモ・アセットマネジメント㈱は、2021年3月30日に「資産の取得に係る検討順位に関する規程」を制定したと発表しました。

利益相反の管理体制について

 資産運用会社が運用業務を受託する私募ファンドと投資法人は投資対象資産が競合する可能性があるため、資産運用会社は、投資法人と私募ファンド間の物件取得の検討の優先順位に関して「資産の取得に係る検討順位に関する規程」を制定し、両者間の利益相反を防止することが狙い。


検討順位は原則投資法人が優先

 資産運用会社が、投資法人と私募ファンドの投資基準に該当する可能性があると見込まれる資産に係る取得情報等を入手した場合、原則として私募ファンドの資産取得の検討順位は、投資法人に劣後する。ただし、私募ファンドに組み入れることを条件に当該資産に係る物件情報を入手した場合、当該資産が共有若しくは区分所有(受益権の準共有等を含む。)である場合又はその他の理由によって、私募ファンドが当該所有者との間で当該資産の全部又は一部の取得に関して優先的に交渉する権利を有している場合には、当該私募ファンドは、投資法人に優先して当該資産の取得について検討を行うことができるものとする。

 2021年3月30日の資産運用会社における業務方法書の変更の届出のプレスリリースにより、マリモ・アセットマネジメント㈱は投資一任業務を開始することができるようになりました。投資一任業務は投資一任契約に基づき、投資者から投資判断や投資に必要な権限を委任され投資を行う業務です。
 
 J-REITの場合資産運用会社が複数の投資法人を運用する事例は多いです。その中で得た物件情報についてJ-REITと私募ファンドどちらで運用するかを決定するために規定や覚書を作成することは往々にしてあります。私の過去に勤務していた会社では築年数が奇数だった場合は私募ファンド、偶数だったらJ-REITで運用するというルールでした。

 マリモ・アセットマネジメント㈱は私募ファンドの運用を行うおうとしているようですが、私募REITとして運用していきたいのか、TK-GKスキームで運用したいのかは不透明です。スポンサーの㈱マリモも他の不動産業者と比べるとに物件を収集できる力はそんなに大きくないのでJ-REIT+私募ファンドのパイプラインの役割を担えるのは難しいと思います。マリモ・アセットマネジメント㈱自身が自ら物件を探してくるのかもしれませんが・・・。