2021年8月13日にいちごグリーンインフラ投資法人の決算が発表されました。分配金は当初の予想一口当たり分配金が3,820円のところ3,922円で着地しました。
尚、利益超過分配金2,195円が含まれています。

20210822いちごグリーンインフラ投資法人NOI推移

 2021年6月期は外部成長の動きはありませんでした。内部成長については運用コストの削減に取り組みました。2021年6月期の実績として営業収益1,074百万円、営業利益257百万円、経常利益179百万円、当期純利益177百万円となりました。
 2020年7月の九州・中部地方で記録的な大雨を記録したものの保有する発電所における被害が無かったこと、2020年9月の台風10号の非常に強い勢力を保ったまま九州地方に接近、保有する発電所における被害が無かったことを自慢しています。単純に運が良かっただけなような気がしなくもないです。一方、九州電力管内における出力制御のよる影響は受けており、いちご都城安久町ECO発電所(宮崎県)において、2021年2月~5月の間に計25回、出力制御が実施され出力制御による想定逸失発電量は以下の通りとなります。

出力制御による想定逸失発電量

 2021年2月 13,340kWh
 2021年3月 29,291kWh
 2021年4月 38,104kWh
 2021年5月 51,918kWh
 合計 132,655kWh

 オペレーターであるいちごECOエナジー株式会社は、北海道及び沖縄を含む日本全国で稼働する太陽光発電施設を、統合監視システムを用いてリアルタイムに運営管理しています。その高い運営管理能力により早期に発電設備の故障を発見・修理をすることで、発電ロスの低減を目指すとともに、保有資産の適切な設備の点検や修繕及び設備更新を図ることにより、中長期的な視点から資産価値の維持・向上を図り、中長期的な収益の安定を図ることを目標としています。


 いちごグリーンインフラ投資法人の財務戦略は、投資法人の安定収益の確保及び運用資産の着実な成長のために、資金調達環境の動向を注視しつつ、公募増資、借入金等の資金調達を検討しています。また、今後資産の新規取得等の際に借入金を調達する場合には、LTV水準等の指標を考慮しながら、金利の固定化、借入期間の長期化を図るとともに、借入先の分散等によりバンクフォーメーションの拡充を進めていき、投資法人の財務基盤の強化を進めようとしています。
 2021年6月期においては、新たな資金調達はありませんでした。なお、当中間期末及び2021年6月期末において約定返済(計434百万円)を行った結果、2021年6月末現在の借入金残高は5,875百万円となりLTVは57.2%、有利子負債に対するFFOの倍率は7.1倍となりました。