2021年11月9日に平和不動産リート投資法人が運用中のHF九大病院前レジデンスの売却を発表しました。
取得資産の概要

【出典:平和不動産リート投資法人プレスリリースより】
①譲渡資産:HF九大病院前レジデンス
②譲渡価格:641百万円
③帳簿価額:363百万円(2021年11月時点予想)
④売買契約締結日:2021年11月9日
⑤引渡日:2021年11月29日
⑥売却先:非開示
⑦支払方法:引渡時全額支払
⑧譲渡理由:福岡県福岡市博多区に所在する総戸数47戸(うち店舗1戸)、築15年のレジデンスを譲渡することで効率的なポートフォリオ運営、譲渡益の実現及び手許現金の拡充を通じた将来の物件取得余力の拡大を目的とするもの。HF九大病院前レジデンスは取得価格が426百万円と本投資法人のポートフォリオの中で最も小規模な物件であることから、効率的なポートフォリオ運営の観点から譲渡のタイミングを計ってきました。また、HF九大病院前レジデンスは2010年のジャパン・シングルレジデンス投資法人との合併に伴って当時の時価で取得した物件ですが、その後の収益力改善に向けた取り組み及び不動産市況の回復によって資産価値が増加してきました。2021年5月期(第39期)末時点の鑑定評価額は、帳簿価額を173百万円上回る536百万円(含み益率 47.3%)ですが、今回の譲渡価格はこれをさらに上回る641百万円(譲渡関連諸費用考慮後の実現益見込額244百万円、実現益率67.1%)となる見込み。
いくら最寄り駅の駅名からきているとしても、自分の住んでるマンション名に「病院前」が入っている物件に入居したくはないですね。リーシングにおいてもネーミングで損している部分が少なからずあるのではないでしょうか。元から地元の人ならば親しんだ名前かもしれませんが・・・。
それでも譲渡価格と帳簿価額の差からかなり有利な売却であると言いたいところですが、ジャパン・シングルレジデンス投資法人という懐かしい名前からピンとくる人がいると思います。平和不動産リート投資法人がその昔、リーマンショックから生き残るためにジャパン・シングルレジデンス投資法人吸収合併した時に合併により取得した物件なので取得時からその帳簿価額はかなり低かったという訳で、特に物件の潜在的価値が高くてそれが売却先に評価されたという訳では無さそうです。
売却益については、2021年期の分配金に充てることで投資主の皆様に還元するとともに、譲渡代金の残額を手許に留保することで将来の物件取得等、投資法人の成長のための資源として活用する方針をプレスリリースの中で述べています。ハッキリと物件の売却益を全額では無くても分配金に当てるということを明言していることは立派だと思います。
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