2021年11月16日に大和証券リビング投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が2,160円のところ2,160円で着地しました。

稼働率の低下を最小限に食い止めたと言ってはいるが・・・
20211119大和証券リビング投資法人NOI利回り推移

 2021年9月期は、物件の取得環境が一層厳しくなる中、以下の賃貸住宅6物件(取得価格6,220百万円)を取得しました。これらの物件は、2021年9月期の収益に一部寄与するとともに、2022年3月期以降の収益拡大に通期で寄与することになります。

2021年9月期取得物件

 ①名称:グランカーサ住吉(賃貸住宅)、取得日:2021年4月14日、取得価格:1,140百万円
 ②名称:グランカーサ上野池之端、2021年4月15日 1,420百万円
 ③名称:グランカーサ上野入谷、2021年6月1日 1,225百万円
 ④名称:グランカーサ板橋EAST、2021年6月23日 955百万円
 ⑤名称:グランカーサ門前仲町、2021年8月3日 780百万円
 ⑥名称:グランカーサ馬込Ⅱ、2021年9月1日 700百万円

 資産運用会社では従来から、『日次稼働率予測システム』の活用や既存諸施策等に引き続き注力した結果、期中平均稼働率は98.1%(前期は98.5%)となりました。また、入替え時賃料の増額にも引き続き注力した結果、当期は、総件数1,249件のうち812件で前賃料比の増額を実現し、件数ベースの上昇比率が65.0%、賃料ベースの上昇が+1.5%(前期は+1.6%)と前期に続いて上昇傾向を維持し、増収に寄与しました。賃貸事業費用につきましては、高額工事承認委員会を通した修繕費及び再商品化工事費用の抑制やLED照明の導入効果等による水道光熱費の削減等の既存諸施策に注力しました。2021年9月期は、都心ワンルームタイプの住宅を中心に、前期から引き続き、コロナ禍による例年とは異なる賃貸市場の動きがありましたが、早期に成約キャンペーンなどの施策を実施し、稼働率の低下を最小限に食い止めることが出来としています。

 ヘルスケア施設において、安定的な収益を獲得し、投資主価値の維持・向上に資するために、運営主体であるオペレーターの信用力、運営力等が安定稼働を実現する上で重要な要素であると考えており、オペレーターへのモニタリングを実施しています。2021年9月期は新型コロナウイルス感染症の影響も鑑みて、施設への訪問を控えWeb会議システムを利用した面談を施設管理者や本社担当者と実施し、ヒアリング等を行っています。2021年9月期末時点で新型コロナウイルス感染症による業績への影響はありません。またオペレーターとの賃貸借契約の中途解約、賃料の減免や支払猶予等、契約条件の変更事案はありません。上記の結果、ヘルスケア施設の期中平均稼働率は100.0%となっています。上記の運用の結果、投資法人の2021年9月期の実績は、営業収益10,811百万円、営業利益5,090百万円、経常利益4,433百万円、当期純利益は、4,432百万円となりました。


金利の固定化割合は約6%上昇

 財務戦略については、新規物件の取得資金及び借入金の返済資金に充当するため、2021年4月28日付で大和証券リビング投資法人第3回投資法人債3,000百万円の発行を行い、2021年6月15日に償還期限を迎えた日本賃貸住宅投資法人第3回投資法人債3,000百万円の償還資金に充当しました。続いて2021年6月22日に返済期日を迎えた長期借入金総額10,200百万円の返済資金として、同日に既存取引行と同額の借換えを行いました。2021年6月23日付取得済物件の取得資金等の一部として、2021年7月30日に既存取引行より総額980百万円の借入れを行いました。2021年7月30日には行った短期借入金総額980百万円の期限前弁済資金の一部として、2021年9月30日に既存取引行より総額950百万円の借入れを行いました。

 また、借入金の内、2021年6月22日付の変動金利での借入金10,200百万円について、金利スワップ契約を締結し、支払金利を固定化致しました。また、2021年9月30日付の変動金利での借入金950百万円について、2021年9月29日付で2021年10月1日より開始の金利スワップ契約を締結しました。上記の結果、借入期間の長期化を実現するとともに、返済期日の分散化を図ることができました。また、大和証券リビング投資法人の2021年9月期末時点のLTVは51.3%、長期有利子負債比率(1年内返済予定有利子負債を除く)は92.2%、金利固定化比率は契約ベースで78.3%となりました。2021年9月期末時点の格付機関から得ている格付は以下の通りです。
・㈱日本格付研究所(JCR)、長期発行体格付:AA-、格付けの見通し:安定的
・㈱格付投資情報センター(R&I)、発行体格付:A+、格付けの見通し:安定的


 稼働率の低下を最小限に食い止めたと述べていますが、レジデンスもコロナ禍の影響により稼働率が大きく減少しているということが分かります。とはいえまだ稼働率が低い物件が複数あるので内心処分したいと考えている物件があると考えられます。